56 / 149

【番外編】親友同士トーク

「どうも、因です」 「はじめまして、雅己でーす」 2人はペコっと頭を下げ、自己紹介を終えた。 「えーと、僕が郁の親友やってたのは、中2の後半だったかなぁ」 「僕は高等部の2年間…寮が同室だったんですよ」 「寮が同室って、ちょっと一般庶民高校の僕には、あんまり想像つかないんだけど…」 「そーですか、まあ…僕は中高6年間、そんな生活でしたから、そんなもんだと思ってました」 「プライベートな時間、全然ないんじゃないの?」 「相手が留守の時間とか…かな、まあ週末とか長い休みは家に帰れますし」 「へえー」 「しかも僕の場合…何せ(ルームメイト)が留守がちでしたから」 「あはははっ…」 「中学生のときの郁って、どんなだったんですか?」 「最初は大人しいイメージだったんだけどね。ま、僕が仲良くなったのは夏休み後なんだけど…友だちとしては、普通?」 「普通〜(笑)」 「本人は普通なんだけど、周りがなー」 「あーわかります〜」 「あいつの親友やってるとさ、いろんな事に巻き込まれるよね」 「いやホントそれ、めっちゃわかる〜」 「僕なんかさあ、あいつの友だちってだけで、怖い先輩に絡まれて、脅されたり、殴られたり、したわ」 「ホントですか?」 「そんで割と頑張ったのに、彼氏と仲直りした途端に、もうあんまり僕と遊んでくれなくなっちゃったんだよねー」 「あはははっ…それもわかる〜」 「でもだって、同室くらい身近だったら、すっげー色々ダダ漏れだったんじゃないの?あいつその頃すごかったらしいし…」 「まーしょっちゅう帰って来ませんでした」 「だろうなー」 「なんかヤバい感じで遅い時間に帰ってきたりもしてたし…そんで、次の日夕飯に起こさないといけないっていう…」 「うわーめんどくさっ…」 「知らない先輩訪ねて来たりもするしー」 「ヤバっ…まじかー」 「今いませんーとか、寝てますーとか、いちいち対応しないといけないっていう…」 「いちいちめんどくさいな…」 「居ないって言ってとか、言われたりもするしー」 「大変だったねーマネージャー係…」 「もーホントですよーなんで僕がそんなことしなきゃいけない?って…今から思うとなんか納得いかない」 「まーでも、憎めないヤツなんだけどね」 「そうそう…そこがズルいですよねー」 「それにしても…やっぱバリバリそっち系にいっちゃったんだな」 「最初は、ここでは普通にするって言ってたんですけどね。でも本人よりやっぱ周りが放っておかなかったテイですね」 「例の『○と○の○』の世界だなー」 「テンプレ通りの、投げやり期もありましたからね」 「あーもう誰とでも手当たり次第な感じね」 「そーそー僕まで◯◯されちゃいましたたもん」 「ええええー?」 「まさに、投げやり期の真っ最中でした。さすがに激しく後悔してましたけどね…」 「ど、どんな感じだった???」 「あっこれ…まだ言っちゃダメな話でしたー」 「…てか、ずっと同じ部屋で、○○とかもされて、よくそっちの道に走らなかったな…」 「そりゃもう、強い意志で」 「…僕は、うっかりちょびっとチューしちゃったんだよな…実は」 「えっ?それ本編に出てきます?」 「見逃されてるかもしれないけどねー(苦笑)」 「いやでも、○○に比べたら、チューくらい、何でもないですよー」 「○○…めっちゃ気になる〜」 「それは…もうちょっと先のお楽しみってことで」

ともだちにシェアしよう!