71 / 149

のこりのなつやすみ(3)

その後も彼らは、僕の身体を弄んだ。 いくつもの手や舌が、僕の身体を熱くさせ… また、何度も誰かのモノが、僕の中に押し込まれた。 さすがの僕も… 最後の方は、自分がイくのが難しくなってきた。 ある意味…今の自分の限界を、学んだ。 ただ、藤森だけは… 最後まで、その狂宴に入ってこなかった。 一区切りついた所で、彼が言った。 「そろそろお開きにしよう」 他の奴らも同意し、皆それぞれ衣服を整えて、部屋を出て行った。 正田は、最後に僕の顔を撫でて言った。 「また今度…2人きりでよろしく…」 そして、彼も出て行った。 僕もゆっくり起き上がり…机から下りた。 「あいてててっ…」 さすがに、そこが少し痛かった。 「大丈夫か」 藤森は、戸棚から何やら塗り薬を取り出してきた。 「後ろ向いて」 そう言いながら彼は… その薬を自分の指に取った。 「わっ…いーよ、自分でやるよ」 「いいから、じっとしてて」 彼は、僕の秘部に薬を塗ってくれた… 僕はちょっと驚いて、言った。 「…なんだ。ホントは優しいんじゃん…」 「…少し血が出てる。悪かったな、そこまでさせて」 「…このくらい、なんでもない…」 「よし…これ、持ってっていいよ。また使うかもしれないでしょ」 「…あ、ありがとう」 ホントに優しいな… そして僕は、服を着ながら、続けた。 「てか、なんであんたは入って来なかったの?」 「会長ってのは基本、人前ではしない。ま、あの時はお前に不意をつかれたけどね…」 「富永先生とはするくせに?」 彼は若干だが、バツの悪そうな表情を見せた。 もしかしたら… この人、富永先生のことが好きなのかもな… そーか。 この人は会長だから… いろいろと自分を抑えているのかもしれない。 結城さんみたいに? なかなか素を晒せない立場なのかも… すっかり支度を終えた僕に、更に藤森は優しかった。 「歩けるか?部屋まで送っていく」 「…うん」 僕らは部屋を出た。 もう他には誰もいなかった。 藤森に腕を支えられて、廊下を歩きながら… 僕は思った。 今日は疲れたなー でも、結構いろいろ経験値がまた上がったな… 早く部屋に帰りたい。 早く、1人になりたい… 1人に…? そう思った、そのとき… 僕の頭と心臓に、ずーーんと、何かが刺さった。 身体の力がガクッと抜けた。 僕は、その場に崩れ落ちそうになった… 「おい、大丈夫か」 慌てた藤森が、僕を支えた。 なんで? なんで今…僕は、冬樹のことを忘れていた?! 僕は茫然とした… そして、思い出したことと、忘れていた自己嫌悪とで 僕の心は鉛のように重く沈んで堕ちていった… それから、藤森に身体を支えられ… やっとの思いで、僕は部屋に戻った。 彼は僕を、ベッドに寝かせた。 「ゆっくり休んで…」 そして、そのまま部屋を出て行こうとした。 「…待って!」 思わず、口に出た。 この人が出てったら…1人になっちゃう… そしたら僕は…この沈んだ重い心のまま ずっとずっとずっと… 冬樹のことを考えてしまう! 1人になりたくない。 この人に、側にいて欲しい… 藤森は、驚いて振り返った。 僕は… 必死に自分で、心のスイッチを…入れた そして、起き上がって言った。 「ちゃんとお金貰った上に…こんなに優しくしてもらったんだから…僕は、あんたとやりたい」 「…!」 藤森は、もっと驚いた。 僕は立ち上って…彼の近くまでいった。 「僕の気が済まない。お願い…」 そう言って僕は…藤森の身体に手を回した。 そして顔を上げ… 彼のくちびるに、軽くそっと口付けた。 そのまま僕は半ば強引に… 藤森の身体ををベッドに連れて行き、押し倒した。 そのとき僕は、ふと思って…訊いた。 「そっか…ホントはどっちなの?」 富永相手だったら… もしかして…っていうか、普通に考えてもウケだよな 「…どちらかと言うと…」 彼は、若干もじもじした感じに言いかけた。 「じゃあお願い。僕にさせて。どーせ今痛くて使い物になんないし」 「ええっ?」 藤森は、更に更に驚いた。 「したことないんだ。いや、女の子相手は1回だけあるんだけどね」 やってみたい そしたら、きっともっと色々分かる! 「…わかっ…た」 藤森が、返事をするかしないかのうちに、 僕は彼の口を、自分の口で塞いだ。 「ん…ん」 舌を入れ、口の中を愛撫しながら… 藤森のシャツのボタンを外していき… 両手で彼の乳首を弄った。 「ん…んっ…」 両手をそのままで、僕は、 彼の首すじから…舌を這わせていった。 どうすれば、あの結城の舌のようになるんだろう? そんな事を考えながら、肩から胸へ… そして乳首へ…舌を使っていった。 「ん…んん…」 藤森の身体が、ビクビクっと震えた。 僕は…色々思い出しながら… いやらしく囁いた。 「ちゃんと声出して」 そう言いながら…彼の閉じたくちびるに、 無理やり指を挿れて口をこじ開けた。 「ん、あ…ああ…」 「出るじゃん…いい声…」 そして僕は、彼のズボンを、全部脱がせた。 自分のズボンも脱ぎ捨てて… ちょうど…僕のモノが彼のモノに当たるくらいに、 馬乗りになった。 それから、彼の両腕を掴み…頭の上に上げさせた。 「下ろしちゃダメだよ」 そう言って、僕は再び藤森の乳首を愛撫した。 「あっ…あっ…ああ…」 なんだろう…この感じは… 普段は鉄仮面な会長が、 僕の下で、僕の手によって、弱々しく喘いでる。 僕がこの人を支配している それによって僕は… 藤森のモノに触れている自分のモノが、 じわじわと熱く脈を打っていくのを感じていた。 僕は…彼の両足を開いた。 「ん…ん…」 そして、その自分のモノを… 藤森の中に…ゆっくり挿入させた。 「あっ…あっ…」 藤森が大きく声をあげた。 僕はそのまま、全部入るまで…押し込んだ。 な…るほど… こんなに、気持ちいいんだ 僕はそのまま、彼のモノを両手で握りながら… ゆっくり腰を揺らした。 「あっ…ああっ…あっ…」 僕の手と腰の動きに合わせて、藤森が声を上げた。 それを見て、僕のモノも、更に脈を上げた。 ときどき乳首を舐めたりしながら… 僕は、揺れながら彼のモノを扱き続けた。 「ああ…あっ…」 藤森の身体は硬直した。 僕のモノは締めつけられた。 そして、彼はイった。 それから僕は、ゆっくり腰を動かした。 僕も…イきそうだった。 藤森は脱力して目を閉じ… 小刻みに身体を震わせながら… 僕にされるがまま、小さく喘ぎながら揺れていた。 その様相が…また、僕を興奮させた。 「ん…ん…あ、ああ…」 そして僕は…藤森の中に、出した。

ともだちにシェアしよう!