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第6話
セックスが終わったあと、小一時間レオナは気絶していた。
そして気付いたときには身の回りは全て状態整で、マレウスのベッドで寝ていた。
「……」
マレウスとの行為はとても悦かった。
今現在発情期の兆候も全く感じることもない身体になっていて、とてもスッキリしていた。
「お前の寝顔はまるで幼い猫のように愛らしかったぞ、キングスカラー」
レオナの隣りにはマレウスの姿があった。
「っ、……誰が猫だっ!!」
レオナはペシッとマレウスの頬を殴った。
「これが噂の猫パンチというやつか。結構痛いのだな」
マレウスはレオナのその手を取り握った。
その手がとても愛しく感じていた。
「……レオナでいい。お前には特別に俺をファーストネームで呼ぶことを、……許してやる」
『キングスカラー』ではなく『レオナ』呼びでいいとレオナは言っているのだ。
これは身体を許した相手に言っているのだから、告白に等しい。
初めて負けを認めた相手だからこそ、自分に相応しいと思ってレオナ自身そう言ったのだが、マレウスは状況が読めていなかった。
「身内出ない限り僕はキングスカラーと呼ぶのが礼儀だろう。何か問題あるか?」
要するに、レオナの求愛をマレウスは断ったのだ。
「……そうかよっ。お前の気持ちは痛いほど理解した!!じゃあな、クソトカゲ野郎」
レオナは中指を立ててから、ベッドから起き上がり窓から出ていった。
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