20 / 96

第20話 爪切り

「キングスカラー、爪が伸びている。処理をしろ」 マレウスはレオナの爪の長さを指摘した。 しかしレオナはマレウスの言葉を聞き流した。 「お前は爪も切ることの出来ない猫なのか?」 ライオンの獣人を猫扱いするのは、ドラゴンのマレウスしかしないだろう。 「オマエの背中に爪を立てても、どうせ魔法で治しちまうだろうが。イチイチ気にするな」 たとえ傷が治ったとしても、付けられたときは痛いに決まっている。 「分かった。ではこれからは治さずにいよう」 そう言うとマレウスはレオナの中に反り立つものを挿入れた。 「くぅっ……、あぁ」 アナルの中に誰もが想定外と思うようなペニスを挿入れられたら、痛みで動けなくなるような代物に、これは歓喜を感じていた。 痛みと共にさらなる快感が身体を支配される喜びに、レオナは喉をゴロゴロと鳴らした。 「気持ちがいいのか、キングスカラー」 「っ……、悦くない。あっあっ!!」 「ならば悦い声で啼くのをよせばいい。僕は勘違いをしてしまうだろう」 マレウスは知っている、レオナが素直に悦いと言えないことを。 レオナが素直に悦いと言うまでマレウスは腰を揺するつもりなのだが、結局レオナが素直になることはなく、この行為を終えていた。 そしてマレウスの背中にはレオナの爪の傷跡がくっきりと残っていた。

ともだちにシェアしよう!