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第33話
「おいラギー、出掛けるぞ」
ラギーの部屋に訪れたレオナは強引にお供に連れて行った。
「あの……レオナさん」
「なんだ」
「その、……どこに行くつもりッスか」
「俺がいつも行ってるところだ」
最初に学園に来たので、温室にでも連れて行くのかと思いきや、レオナがそのまま訪れたのはディアソムニア寮だった。
しかも正式に中を通るのではなく塀や屋根を辿っていき窓から部屋に入った。
「なんだ、留守か」
広くて大きなベッドにレオナは横たわるとレオナは目を閉じた。
「レオナさん、ここって……」
「あ?マレウスの部屋だ」
「不法侵入ッスよ!!それに誰かに見られたら……」
ラギーは慌てているが、レオナはそのまま動かない。
その時部屋の扉か開いて、大柄な男が入ってきた。
「猫がいつか仲間を連れてくるというのは、本当に有ることなのだな」
「猫扱い止めろって言ってんだろ、クソトカゲ」
「僕はトカゲではない、ドラゴンだ」
「……」
マレウスはレオナが自室に居たことに怒りもしない。
レオナが寮にいないときはほぼここにいるということが分かったラギーは立ち尽くしていた。
「それで何をしに来た、キングスカラー」
「セックスだろ。他になにしに来たっていうんだ?」
誘うレオナは、ラギーの知らない表情をしていた。
「やっ止めてくださいッス!!……俺こんなレオナさん知りたくない」
そう言うと、ラギーは窓から飛び出した。
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