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第110話

「僕もいつかは恋愛がしたい」 城の中で使用人達が恋愛をしているという話を聞いてから、僕はそう思うようになっていた。 「そうじゃな、おぬしにもいつか相手ができるじゃろうて。相手に妥協してはならぬぞ」 そうリリアからの手解きをされてから、おばあさまの主催するパーティーに参加することが稀にあったが、女から二度と誘われることはなかった。

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