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第111話
僕が生き物にたいして感心が無くなりかけていた頃、夜伽の相手がおばあさまから贈られることが多くなった。
初めはおばあさまからの言い付けで来たものを無下に追い払うことが出来なくて相手にしたが、何せ僕の下半身のものが規格外だからか、途中から相手は逃げ腰になることが多かった。
おばあさまにもう夜伽の相手を贈ることを辞めてほしいと願い出たときに言われた言葉はこうだった。
「男の価値の分かる者はいずれ訪れるでしょう」
僕はその意味を理解出来なかったし、今も同じ気持ちだった。
それから夜伽の相手は訪れることはなくなったが、その代わりリリアが夜の話し相手になってくれた。
良いことも悪いこともリリアから教わることが多かった。
そんな日々を数百年過ごしていたが、約十五年前くらいからリリアと夜を過ごすことはなくなった。
シルバーを自分の息子として育て始めたからだった。
それからの夜は僕は情緒不安定になった。
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