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第119話
次の日学園には、きちっと制服を着たレオナが居た。
学園中がレオナの姿をわだいにしたが、しかしそれは一日しかもたなかった。
それでも一日はもったのだ。
マレウスのレオナへの思いは少し届いたのだろう。
「なんだよ、今日は跡つけねぇのか」
その晩レオナは訪ねてきたマレウスに首筋を晒した。
「そんなことをしても、お前は何も変わらないのだろう?」
マレウスはレオナをベッドに押し倒して、口付けしながらこう言った。
「そんなことでも変わらないキングスカラーが僕は好きなのだと理解したからな」
その一日があったらからこそ、マレウスにも少しは余裕が出来たのだった。
その日はレオナが制服をきちんと着た貴重で稀な日になり、数日間話題になった。
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