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 白柳の声は、低く掠れていた。講演中の張りのある声とは、まるで違う。欲情しているのは、明らかだった。 「先生……」  蘭が自ら下着を下ろすのと、白柳が覆いかぶさってくるのと、どちらが早かっただろう。濡れそぼった蕾に指をねじ込まれて、蘭は喘いだ。 「ああっ……」  白柳は、太く骨張った指で、蘭の内部をかき回す。その動きは実に巧みで、蘭は早くも達しそうになった。 「ここも、触ってほしそうだな……」  白柳はからかうように、勃ち上がった蘭の果実をつっと撫でる。端正な顔には、いまだ余裕の表情が浮かんでいて、蘭はカッとなった。目的を達成するためには、徹底的に自分に溺れさせなければならない。それに何より、持ち前の負けん気が頭をもたげたのだ。 「あっ……、すごく、気持ちいいですけど……。でも、やっぱり……」  蘭は手を伸ばすと、白柳の下腹部へと滑らせた。その部分が膨らんでいるのには、先ほどから気がついている。欲しいくせに、と蘭は内心せせら笑った。すると白柳は、けろりと言った。 「そうか? さっきは、もうイキそうに見えたけれど?」  ――クソ野郎。  蘭は心の中で、思いきり白柳を罵倒した。こうなったら、意地だ。脳裏に浮かぶ罵詈雑言などおくびにも出さずに、蘭は白柳の瞳を見つめた。まつ毛をしばたたかせて、甘えた声を上げる。 「一回でいいんです……。ね、ダメですか? 誰にも言いませんから……。僕、白柳先生に、ずっと憧れてたんです……」  ズボンの上から、さわさわと白柳のものを撫でる。すると白柳は、ふっと笑った。 「煽るなよ」  次の瞬間、白柳は自らのベルトに手をかけた。おもむろに、下衣を脱ぎ捨てる。やがて現れたものの猛々しさに、蘭は息をのんだ。

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