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”
陽介が覆いかぶさってくる。蘭は、彼の首に腕を巻き付けると、引き寄せた。
「んっ……、陽介……」
恍惚としている風を装いながらも、蘭は忙しく計算していた。レコーダーで録音するのは、もう無理だ。でもセックスに持ち込めるなら、利用しない手はないだろう。怪しまれないように、勲の話を引き出さねば……。
陽介が、再び口づけてくる。舌を絡ませて応えながら、蘭は彼のシャツに手をかけ、まくり上げた。
「積極的だな」
陽介は身を起こすと、自らシャツを脱ぎ捨てた。クスクス笑っている。
「そっちが大変そうだからな」
蘭は足を伸ばすと、陽介の股間をつついた。そこはすでに、十分すぎるほど膨れ上がっている。
「相変わらず減らず口だな……。でも、それが可愛い」
「可愛いって言うのは止めろ」
蘭は、ぷいと横を向いた。言われ慣れないことを言われると、どうリアクションしていいかわからない。
陽介は、蘭の下衣を取り去ると、勃ち上がりかけた果実を握り込んだ。空いた手で、乳首や脇腹などあちこちを愛撫しながら、ゆるゆると扱き立てる。
――気持ちいい、けど……。
陽介の動きは絶妙だ。それでも蘭は、どこか物足りなかった。ヒートでもないのに、腹の奥が疼いて仕方ない。どうして肝心な箇所に触れてくれないのか、と蘭は恨めしく陽介をにらみつけた。
「陽介……」
恥も外聞もかなぐり捨てて、大きく脚を開く。蕾からは、すでにとろりとした液体が滴っていた。だが陽介は、なぜか困ったような顔で目をそらした。
「……蘭。したいのはわかるが、そこは止めておこう。万一、妊娠初期だったらどうする?」
蘭は、はっとした。彼は、体を気遣ってくれている……?
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