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 蘭は、何だか罪悪感を覚えた。陽介は、蘭がアフターピルを服用したことを知らないのだ。子供ができているかもしれないと、思い込んでいるのだろう。 「……できてるかどうか、わかんないだろ? それに、妊娠中にエッチしちゃいけないってこともないし」 「いや、用心した方がいい」  陽介は、真剣な表情でかぶりを振った。 「それに、俺はできている気がするな……。この前も言ったが、俺は君が子供を生んでくれるのを、本当に楽しみにしているんだ」  弱ったな、と蘭は思った。まさか本当のことは打ち明けられない。このまま、妊娠していないことがはっきりするまで、お預けにする気だろうか。それは、いろいろと不都合だ。睦言で話を引き出すことが、できないではないか。何より、今は蘭自身が、切羽詰まっている……。 「辛いなら指でしてやろうか。入り口付近なら、支障もないだろうし」  蘭の困惑顔を見た陽介は、そんなことを言い出した。 「ん。頼む」  誘うように、腰を揺らす。陽介は、慎重に指を潜り込ませてきた。それだけで、浅ましくもきゅうっと締め付けてしまう。 「んっ……、ああっ……」  陽介は、蘭のものを扱きながら、ゆるゆると内部をかき回す。初めての時とはまるで違う、もどかしいくらい優しい動きだった。 「あンッ……、あっ、ああっ……!」  奥まで届かない物足りなさはあったものの、どうにか蘭は達することができた。 「タオルくらい用意しておけばよかったな……」  陽介は、自らのシャツで蘭の体を拭き清めている。蘭は、ふと彼を見上げた。陽介自身は欲求を満たしていないというのに、どうするつもりなのだろう。 「――ああ、俺は適当に始末するからいい。それより、シャワーを浴びてきたら?」  蘭の心を読んだように、陽介が言う。蘭は身を起こすと、彼のベルトに手をかけた。

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