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14 衝撃の真実

 蘭は海を抱いて、タクシーに飛び乗った。向かう先は、白柳家だ。今すぐ勲をとっちめてやらないことには、気が済まなかった。  ――直接対決してやる……。  最寄り駅付近で、タクシーを降りる。白柳家に向かって歩いていると、蘭のそばに一台の車が寄ってきた。中から、男が声をかけてくる。 「蘭!」  そちらを見て、蘭は目を疑った。助手席には、いるはずのない陽介が座っていたのだ。そして運転しているのは、何と稲本だった。 「陽介!? お前、大阪じゃ……。それにどうして、稲本が?」  さっぱり、わけがわからない。陽介は、蒼白な顔で車から飛び出そうとしたが、稲本に引き留められた。 「落ち着けよ。お前は今、渦中の人物なんだぞ? さらしものになりたいのかよ?」  陽介は、はっとしたように思いとどまった。彼は、車内から深々と蘭に頭を下げた。 「蘭、本当にすまなかった。取りあえず、車に乗ってくれないか。説明したい」 「……でも、俺は今から……」 「父の所へ行く気だろう? そう思って、止めに来たんだ。今父と蘭が話しても、何も得られるものはない。……下手したら蘭、君は消されるぞ」  蘭は、ぎょっとした。 「――消される?」 「ああ。偽物のオメガを嫁として公表した手前、君は邪魔者以外の何物でもないからな……。さあ、早く乗って」

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