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”
「ここで素直に謝罪するようなら、少しは見込みもあるんだがな」
陽介は、深いため息をついた。
「悪いが君には、一ミリの同情の余地もない。今君が言ったことは、全て妬みでしかない」
「はあ!?」
悠は、顔を引きつらせた。
「陽介先生、どれだけ蘭の肩を持つんですか! 先生は、知らないでしょ。蘭はね、いつも僕のことを馬鹿にしてきたんですよ。二人で食事する時だって、毎回奢ろうとして。どれほどみじめだったか!」
「違う! そんなつもりじゃなかった!」
蘭は、思わず口を挟んだ。まさか、そんな風に思っていたなんて……。
「お前の経済状態が苦しいのを知ってたから、少しでも助けたかったんだ。気に障ったなら、悪かった……」
「今さらいい人ぶんなよ!」
悠は、血相を変えた。
「今度の動画のことだって、蘭は知ってたんだろ? 友達の僕を陥れておいて、よく平気な顔してるよね。蘭の方が、何十倍もひどいことをしてるじゃんか! そりゃ僕は、陽介先生を誘惑したけど、蘭だって最初は、同じ手を使ったんだろ。自分は善人ですって言いたいのかよ!」
「おい、いい加減にしろ」
陽介が、ずいと悠に近づく。恐ろしいほど険しい表情だった。
「俺は、女とオメガは殴らない主義だが。それ以上口汚い台詞を口にすれば、そのモットーを破るかもしれんぞ」
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