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第13話※

「え……先輩? 」 「カナトがやめろって言ったんだろう? やめるよ」  途中で投げ出されて、呆気にとられるカナトをよそに、アキラは荷物をまとめ始めた。 「玄関の鍵はちゃんとしとけよ、じゃあな」  アキラは何事もなかったかのように、玄関に向かって歩き始める。  ガチャリと玄関の扉が開く音がして、カナトはようやく我に返り、あわててアキラを追いかける。 「せ、先輩……! 待って……! 」  引き留めようとして、ドアノブを持つアキラの手を掴んで引き寄せる。 「離せ」  明らかに機嫌が悪い様子でアキラはカナトを見る。その冷たい目にカナトはびくりとする。 「えっち……しないの? 」 「やめて欲しいんだろう、ならしない。ムラムラするなら一人ですればいいだろ」 「そんなの、やだ、さっき、おなかいっぱいにしてくれるって言ったじゃん」 「気が変わった」  とりつく島もない様子にカナトは頭を抱える。 自分から強請るしか方法はないが、それはとても恥ずかしいし、プライドが傷つく。  だが、度重なる逢瀬に慣れた体は疼き、貪欲にアキラを求める。  この疼きを抑える事ができるのは、アキラだけだ。  そうこうするうちにアキラはカナトの腕を払い、再びドアノブに手をかける。  こうなっては、一刻の猶予もない。カナトは自身の快楽の為にプライドを捨て、恥を忍んで懇願する。 「先輩、俺……えっちしたい」 「俺はしたくない。したいなら……言い方があるだろう? 」  ――先輩怒ってる。言い方って……そんなのひどい。 「ねぇ、お願い。……お願い、します」  カナトは床に座り込み、アキラにしがみついて体を擦り寄せ、とろけるような甘い声で強請る。  アキラの体に自身の屹立を擦り付け、その刺激に微かな喘ぎをこぼす。  その様子をアキラは無言で見下ろす。  さながら発情期の犬のような痴態だったが、カナトの頭は興奮に茹だり、快楽を思う存分貪りたいという欲に突き動かされていた。  わずかに残る理性がおかしい、こんなのは自分じゃないと警鐘を鳴らす。  ――俺、先輩と付き合ってからおかしくなってる。先輩の事、飼い慣らそうと思ったのに、俺の方が飼われてるみたいだ。 「カナト、俺をその気にさせるにはどう言えばいいか……わかるよな? 」  声の響きからアキラの気持ちが乗ってきたことがわかり、カナトは頬を緩ませる。興奮から唾液が口の端からこぼれ落ちる。 「先輩の、デカくて太いのを、俺のえっちな穴に入れて、ぐちゃぐちゃに犯して……ください」

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