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第33話

あーあ。 宵は本当に可愛い。 俺の言葉でこんなにも心を傷めて、解放して、快楽を求めて、俺を求めて。 縛りのない呪いなんてないんだよ…俺も宵も縛られているからこんなにもお互いが離れられない。 夕が泣いていたのは、騙されたことを知ったから。俺に騙され、自分の手で命を散らした事が分かったから。 父親も一番大事なそこまでは言えなかったんだね。 時間も短かったようだし…ふふふ、全てが思い通り。 俺の思い通り。 後は、もう一度夕が生まれ変わった時に夕はあの家に戻ってくるか?ってことだよねぇ…その時にはまた今回と同じように夕に自分の命を散らしてもらおう…でも父親の時のように俺達の前にチラつかれたら嫌だなぁ…魂の消滅…は、俺にもそれなりにダメージがあるからな。 どんなに呪いが強いと言っても、あの時のようなこの命をかけるような強さではない…だから夕は縛りが消えずに今も呪われたままで宵の元に戻って来る…それを消滅させる方は皆無なんて…あの時の俺をぶち殺してやりたい… さて、夕をどうしようか…このまま三角関係を続けてもいいけれど…そうだな…それはそれで面白いかもな… 縛りはキツくその心を縛り続けていく…細いロープが荒縄に変わり、心はがんじがらめになる。 それをないという縛りに変えて、宵の心は俺に全て捧げられた…長い道のりだった…あんな宵を見せられる夕の心はどうなるんだろう? あぁ、今から楽しみだ…壊れる心の音は俺の大好物だからね。 また宵の心も壊してみよう…愛する者の心が壊れていく音は何度聞いても堪らない…それだけでイってしまう…! 宵の心も身体も俺だけのモノ…宵、この想いが縛りでも俺は構わない。 俺は宵だけに執着するモノだから…!

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