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第35話
「ああああああああっ!やめて!思い出させないで!!夕が、夕を殺した!!俺が父さんを殺した!!あああああああああっ!」
「雪ぃ、俺の壊れる音…聞こえた?」
「宵には?」
「聞こえた…俺にも聞こえたよ…俺の音。」
「ふふ、こんなにシーツが濡れてるもんね…自分の音でイけるなんて宵って本当に俺好み。」
そう言って、俺の中で雪がまた大きくなる。
「はああっ!雪の…き…ぃっつい!!くぅっ…んー〜ーー!ああああああっ!!」
激しくリズミカルに揺さぶられる身体に我慢できずに甘い声がそれに乗る。
「まるで合唱だね…すごいエロい合唱…いつまででも聞いていたい。」
「はぁあああああああああ!!っかせて!いかせてぇえええええ!」
「だぁめ!俺がもっと聞きたいって言ってるんだよ?宵は俺の頼みを聞いてくれないの?」
「きくぅ!!きく…ぅううう!!」
「ダメだって!イったら俺との合唱が終わっちゃう…そうだ!久しぶりにこれをつけてみようか?」
「雪?…ぃやあああああああ!」
俺の前に差し出されたのは、俺の下半身を縛り上げイかせないようにする道具。雪がこれを使うと、俺のが腐り千切れるまで使い続けるので、どんなに怪我も病気もないとはいえ、痛みだけは残るこの身体にはそれは二度と付けたくはないモノだった。
だからそれは俺の相当ヤバいお仕置きの時しか使う事はなかった雪がそれを持ってきたって事は…
「雪…俺、何かした?それ、つけられるくらいの何か…した?」
「違うよ。ただ本当にいつまでも俺と宵との合唱が聞きたくなっただけ…ねぇ、聞かせてくれるでしょ?」
「でも、それ…すごい痛くて…」
俺が言い淀むと、雪が悲しそうな顔をして言った。
「これね、新しいのが出たんだ…。使いたくても宵は最近、すごい俺のことを愛してくれて、だから使うのが出来なくて…でも俺はこれで苦しみ悶えて果てる宵の姿がすごい大好きだし、それに新しい機能もどんなのか見てみたいし…今の宵と俺のエロい合唱を聞いてたら、これならたくさん聴けるかなって思い出してさ…ダメ、かな?」
そうやって、いつものにまぁという笑いをしてくれれば俺もダメって言えるのに…こういう、どうしてもっていう時だけに見せる、上目遣いのおねだり微笑み…あぁ、もう!いいって言いたくないのになぁ…それにこれって本当に痛いんだよなぁ…はぁ…
なのに、やっぱり頷いてしまった。
「…いいよ。付けて、いいよ。」
雪の顔がぱああっと明るくなり、俺の鎖を嬉しそうにしながら、俺が動いて怪我をしないようにぎちぎちに引っ張る。
そして動けなくなった身体の中心で、それでも上を向いたままの俺に口付けながらそれを装着していった。
「いつもと…違う…え?何で震えて…え?しごかれ…やだぁ!こんなのされて、雪に突かれたら…突かれ…たら…」
「ふふふ、宵ってばもうイっちゃいそうになってるの?あれ?もう痙攣してる…仕方ないなぁ。ねぇ、宵はこれだけでいいの?それとも、おねだりする?」
甘く俺の身体深くを侵してくる声がする。もっとその声で侵されたい。その熱い声と繋がりたい。この身体の奥深くを抉って突いて、俺をもっともっと気持ちよくさせて!
「雪のでもっともっと、俺を気持ちよくさせてぇ!俺をもっともっと歌わせてぇ!!」
「よく出来ました…ご褒美にいっぱい、いぃっぱい歌わせて痛めつけて苦しめてあげる…宵、俺の大好きな宵の悲鳴をいっぱい聞かせてね!」
ごんごんと頭が衝撃で揺さぶられる。身体全てが雪ので突かれてるみたいだ!
「ひぃああああああああっ!千切れるぅううううっ!雪ぃ!またイっちゃ…ううううううううっ!またくる…きちゃう…だめぇえええええええ!」
「宵のここ、また千切れちゃったね…でも…あぁ、もう復活した…。さぁ、もっと聞かせて、宵の最高の悲鳴を!!」
そう言って、雪の腰は激しく俺を揺さぶり、それでも締め付けられたままの俺はいつまでもイけずにまた、悲鳴を上げ続け歌い続けた。
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