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第四章・7
「一志さん、僕、僕、もう、ダメ……」
「解ってるつもりだよ」
一志は希の脚を大きく広げ、その中心に指を埋めてみた。
ぬるりと難なく呑み込まれ、準備は整っている。
では、とゆっくりペニスを当てると、咥えるかのように勝手に挿入ってゆく。
「すごいな。希、君の身体は素敵だよ」
「でも、僕、兄さんに」
「今は、忘れて欲しい。今、希を抱いているのは、誰?」
ぐ、ぐ、ぐぅッ、と圧を掛けて、奥へと押し込む。
「あ! はぁ、あ! あぁ、ああ、あ!」
一志さん。
今、僕を愛してくれてるのは、一志さんなんだ!
「あぁ! はぁ、あぁああ!」
びゅッ、と勢いよく希が精を飛ばした。
「ヤだ。信じられない……」
兄さんに抱かれても、ほとんどイッたことないのに。
挿れられただけで、射精しちゃうなんて!
「恥ずかしい……」
「もっと恥ずかしくしちゃおうかな?」
一志は、リズミカルに抽挿を始めた。
一突き一突き腰を入れ、ていねいに大切に穿った。
「あ、はぁッ! やッ、ダメぇ! あぁ、あ。こんなの、初めてぇッ!」
「私も、こんなに相性のいい身体は初めてだよ」
二人でしっかり繋がったまま、腰を揺すり合った。
二人で高みに、昇りつめていった。
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