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第七章 Take the A train
希の三億円は、籍を入れてから税テクをフルに活用し返金してゆくことになった。
「本当に、僕はもうお金なんて要らないのに」
「お金はね、無いより有るに越したことはないんだ」
「でも……、僕はもう、一志さんさえ居てくれれば、他に欲しいものは何も……」
「……くぅッ」
どうかしたんですか、と妙な声を出した一志を、希は覗き込んだ。
「い、いや。あんまり嬉しいことを言ってくれるものだから」
のぼせて、鼻血が出そうだ。
「ヤだなぁ。興奮して、また元気になってきてる」
にっこり笑って、希は一志のペニスをそっと握ってくれた。
「あ、いや。これは、その」
静かに擦ってもらうと、たちまち硬く勃ちあがってくる。
「嘘はつけませんね」
「確かに、身体は正直だよ」
口づけあった後、一志は希の脚を大きく広げた。
「綺麗だよ、希」
「もう。あんまり、見ないでください」
頬を染め、横を向く希の震える睫毛が、妙にそそる。
すっかり準備の整った一志は、彼の中心へ深く挿入った。
「あ、あぁ。あ……」
中に潜り込むと、希は深い息を吐いて密やかな声を立てた。
このしとやかな彼を、ちょっといじめて乱れさせることが、一志は好きだった。
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