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11-3 ※鷲尾×真鍋、無理やり、睾丸責め、大スカ
真鍋を良くしてやろうなんて気持ちはこれっぽっちもなかったので、ペニスが肉壁に馴染むのがわかると、いきなりガツガツと腰を動かし始める。
「がッ! ぁ……あぁっは、ぐふっ……うう!!」
当然、真鍋は未知の痛みに身震いしている。激しく腰を振っているせいで、中のアルコールがチャプチャプ音を立てて時折噴出してくるし、ぴっちり鷲尾のものに絡み付いた肉の輪も粘膜が捲れ上がって外にさらされる。
逃げたくても、拘束と感覚さえまともではない身体では逃げられない。せいぜい息を荒げて胸板を上下し、整髪料で整えられた髪を振り乱すだけ。
一発でお釈迦の薬物を使われなかっただけまだマシだと思ってほしいものだ。
こんな状態で中を責めてやる気も、周辺の神経が集まっているところも弄ってやる気はない。第一、そうしても感じないだろうし。だからオナホールとして使ってやる。
「うぐっ……テメェッ! 俺にこんな真似して、タダで済むと……思うな!」
好き勝手に揺さぶられ続けるのも癪だという理性は残っているようで、真鍋は苦し紛れの悪態をつきだした。
鷲尾と寝られるというだけでありがたがる女もいるのだから、感謝さえされど批難される謂れはない。
それに、何の考えもなしに真鍋を犯している訳でもない。
「こんな真似? 俺は過去にあなたがした行為と同じことをしているまでなんですがねぇ?」
「な、んだとっ……!」
「なにって、レイプに決まってるじゃないですか。あなたもこうやって罪のない女性を乱暴したんですよね。相手の抵抗や懇願を無視して、一方的に快楽を貪って。クズのすることだと思いませんか?」
「うっ……うるせぇっ! なんでテメェがそれを知ってやがる……」
「あなたは俺のことをいろいろ調べていたみたいですが……俺だってあなたのことを調べさせてもらいましたからね。あなたのことは全部知ってるんですよ、真鍋さん。全部、ね」
にっこりと微笑む鷲尾に、真鍋が言葉に詰まった。誰にも知られたくない過去を、刑事の美波はまだしも一般人だと思っていた鷲尾にいとも簡単に言い当てられるとは。何とも言えぬ間抜け面だ。
これは勧善懲悪だ──なんて言うのは、綺麗事に過ぎなかった。
鷲尾はいつだって、自分にとって気に入らない人間を貶めているだけだった。昔はその対象が近所のガキ大将や、クラスのいじめっ子達だった為に、周りから正義感の強い人間だと思われていた。なんて単純な環境だろう。
人懐こく、成績優秀な少年が、影で理不尽な加虐を好んでいたことを、争いなど無縁の両親は気付かなかった。
いや、もしかすると、どこか異変を察知してはいたが、どうしていいかわからず見て見ぬ振りをしていたかもしれない。そんなことだから篠宮のような身の程を知らぬ男に一方的に恨まれ、殺されるのだ。
それは鷲尾が馬鹿にしてきた者達と同じで、とてつもなく自己中心的な感情だった。
だが、我が儘でいったい何が悪いというのか? 他人の顔色を伺って、自分を主張できず、何かを我慢しながら生きるなんて考えるだけで、鷲尾は反吐が出そうだった。
そんなことではいつまで経っても欲しいものは掴めやしない。人生など一度きり、何より自分が楽しいと思えるような道を進むのが最優先ではないのか。
自分のすることが間違っているかもしれないなんて、一度たりとて思ったことはなかった。自分を批判する人間の気持ちなんてこれっぽっちもわからないし、理解しようと歩み寄ることもしなかった。
鷲尾にそんなことをのたまう輩は皆、彼の前からいなくなる──クラブという名の地獄に堕ちるのだから、もう正論ぶった主張も聞きようがないのだ。
「ぐがあぁぁっ!!」
内臓を突き上げるたびに、真鍋は咆哮する。
「はぁーあ。叫ばれるのもいい加減うるさいですね……少し黙れないんですか?」
苛立たしげな演技をしながら、鷲尾は真鍋の剥き出しの股間に手を這わせた。ぐったりと萎えた性器の下にぶら下がる皺々の睾丸を、手のひら全体で優しく撫でる。
大きく質量のある、持ち主のようにふてぶてしい玉袋だ。いつもここからこってり精液を作り出して、女相手にぶちまけているんだろう。
ギョッとして真鍋が目を剥いたのとほぼ同じタイミングで、鷲尾は真鍋の睾丸を握り締めた。
「ぅっ……ぐうぅぅううう!?」
力はほんの少ししか込めていないが、それでもここは男の急所だ。十分な痛みは与えられているはず。真鍋の情けない悲鳴をしばし堪能して、力を抜く。
「っは……! ぐぁ……な、に……しやがる……っ」
「ここが不能になれば、あなたはもう女とセックスできませんよね」
「な……」
「それで、ケツ穴を男のチンポで好き勝手に犯される肉便器になる……なんてどうですか? あはっ。便器以下の醜いあなたにお似合いの末路だと思いませんか? ねえ?」
今度は、真鍋の返答を待たずに握り締めた。先ほどよりも力を加えて圧迫し、引きちぎらんばかりに引っ張ってやる。前後に、左右に。
こうしていると、玉の形がよくわかって……こんな浮浪者じみた親父の玉でさえ、どこか可愛らしい小物を触っているように思えてくるから不思議だ。
鷲尾は真鍋のものを弄んだまま、腰の動きを再開する。
「あぎゃあああっあぁぁああっ!!」
再び腸腔を抉られ、真鍋が大声で叫ぶ。真鍋がまだアナルセックスの快感に目覚めていない以上、前も後ろも壮絶な痛みしか感じていないだろう。彼にとってこれはもはや拷問でしかない。
鷲尾は真鍋を殺さないと言ったが、これでは言っていることとやっていることが矛盾している。やはりあれは嘘で、殺すことにしたとでも思っているのだろうか。パクパクと口を開閉し、意識も朦朧としてきている。
生と死の狭間。極限の状態。
真鍋の何億という子種も、その中から今後女の膣内に射精して生まれるかもしれない生命も、文字通り握り潰すことになる。
そして、それが実行されるかどうかは全て自分の手にかかっているのだ。そう考えただけで、凄まじい支配欲が鷲尾の身体中を駆け巡る。
「ぐぉっ、がはあぁっ……や……めろっ……つ、潰れっ……死、ぬぅ……っ」
「玉の一つや二つ潰れたって生きていけますよ」
「っは、はぁっ、やめ……さ……わるな……お、お゛オォッ……」
もはや尻穴よりも睾丸の方が苦痛なのだろうか。真鍋は肌寒い季節だと言うのに脂汗を滲ませ、息も絶え絶えに悶えている。
「……ま、いいか。こんなに嫌がってくれたなら、やる価値はあったというものです」
圧を加えていた玉袋から手を離す。最後は良い子良い子するように撫でてやって、フンと鼻で嘲笑ってやった。
ようやく睾丸の責め苦から解放された真鍋は、すっかり全身の力が抜け、放心状態になっていた。それを良いことに、鷲尾は真鍋の両脚を抱え上げ、奥で動き始める。
ガツガツと容赦無くアナルを掘り抜かれる暴力を、真鍋はか細い声で呻きながら耐えていた。
取材だけを記録するはずだったボイスレコーダーには、真鍋が年下の悪魔に無残に犯される一部始終が録音されていた。
何回かの射精のあと、ようやく満足して、鷲尾は真鍋の中から自身を引き抜いた。後を追うように余ったアルコールと、たっぷり中出しした白濁、切れたのかそれに混じった血が逆流してくる。
腸内洗浄をしていない上に生挿入だったのだから当たり前とはいえ、散々愉しんだペニスは真鍋の汚物に塗れていた。
「あっは、参ったな」
射精後の冷静さが戻ってくる中、あまりの汚らしさに我ながら少し笑ってしまった。
しかしこれこそ無理やり他人を組み敷いてやった証なのだ。そう思えば実に誇らしかった。
鷲尾はぐったりとして動かない真鍋を見下ろした。死んではいないし、もうしばらく経てばアルコールも抜けてくる。
その前に、ボイスレコーダー、パソコン、携帯などの機械類は貰っておくことにした。真鍋も叩けばいくらでも埃が出る人間なのだ、黙っていても公に訴えることはできないだろうが、証拠を奪うに越したことはない。
念の為に写真にも収めておく。これから、真鍋を言いなりにさせる為だ。真鍋の経歴とこの写真をネットに流出させれば彼の人生は確実に破滅する。
鷲尾が茶を入れていた隙をついてだろうか、携帯画面にはかろうじてまだ送られていなかった美波へと思われるメッセージに、『鷲尾の部屋に侵入成功』『要注意』などと書かれていた。やはり表向きの仕事以外もやることはやっているという訳だ。
まあ、送られてしまっていたところで、彼にとってただ一人頼れる刑事はもう鷲尾の手中だ。どうとでもなる。
「真鍋さん。これに懲りたらもう俺の周辺を嗅ぎ回ろうとなんかしないことです。……次はないですからね」
鷲尾の絶望的な言葉が聞こえたのかそうでないのか、真鍋の腹がググッと醜い音を立てたかと思うと、散々ほじくり回された穴から軟化した便を漏らしていた。
まるで介護の必要な老人のようだ。あの八代だって鷲尾の手を煩わせるようなことはなかったというのに。
元からだらしのない身体がさらに汚物まみれになった無様すぎる真鍋に、鷲尾は「まったく、困ったお人だ」と肩を竦めた。
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