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19-3 ※鷲尾×真鍋、玩具、結腸責め、絞首

 鷲尾は真鍋の全く慣らしていない尻穴を掘削するよう、思い切り力を入れた。 「ぐ……ぅうううっ!!」  真鍋が咆哮する。バイブの立派な亀頭が真鍋のきつく締まった穴を押し広げようとするが、なかなか潜り込む気配はない。 「真鍋さん。もっと力を抜いて……裂けちゃいますよ? ああ、それとも裂いてほしいんですか? なるほど、真鍋さんがそこまでの被虐趣味をお持ちだとは考えもしませんでしたよ。今まで気付いてあげられなくてすみませんね」 「ンな訳ねぇだろうが!! あぐッ……いっ、てぇ……んだよ! それ以上力入れんじゃねぇ……っ!」  早くも脂汗を滲ませて喚き散らす真鍋。それを聞きつつも、鷲尾は力を入れ続けるのをやめない。  鷲尾と真鍋、どちらが先に折れるか? そんなことはわかりきっている。  バイブの亀頭で強めに堅く閉じた穴をノックし続けていると、真鍋が苛立ちを隠すことなく舌打ちをした。 「~~っあぁ! クソ……ッ! わ、わかった……それを……突っ込んだら、今日はいい加減に終わりだな!? テメッ……そ、れ、やめろ……!」  ほら、な。立場は完全に俺が上だ。 「…………」  再びバイブを睨んで、真鍋が露骨に嫌そうな顔をした。  それでも、一応は従うことにしたらしい。息を吸って、吐いて、自ら肛門を開こうとする。  そんな真鍋の協力もあいまって、一番太い傘の部分で穴が大きく拡がり、そのままにゅるりと挿入された。  一瞬、身体を震わせた真鍋だが、すぐにスイッチを入れた。強烈な振動とスウィングが直腸内を掻き回す。  一般的なペニスと比べて大きすぎる、そしてバイブ特有の硬い素材で内臓を掻き回され、真鍋はのたうち回った。 「そういえば、悶絶してるところ悪いですが、美波さんね。あなたのことを口にしたら、だいぶ動揺していましたよ。まったくあの人は刑事のくせにもっと凛としていられないんですかね」 「テメェッ、やっぱりシゲにもこんなことを……」 「あなたよりは何倍もマシな扱いはしていますから大丈夫。俺のことを恋人だとか思い込んで、俺のチンポでよがり狂って悦んで……」 「……やめろ」 「おや? 心配なんですか、美波さんのことが? それとも嫉妬? まさか人嫌いの真鍋さんがねぇ……フハハハッ」 「やめろっ!!」 「なら認めろ」  バイブを一気に奥深くまで突っ込みながら言う。  結腸の方まで刺激したか、真鍋は目をひん剥き、胃液を吐いた。 「お前の協力者は美波なんだろ。なぁ。こっちはとっくに調べはついてるんだよ。お前が認めさえすれば、少なくとも美波はこんな目には遭わせない」 「誰、がッ……お前の言うことなんざ信じられるか……!」  腹の奥深くまで刺さっているバイブの根元を、足蹴にする。  結腸までずっぽり刺さってしまっても、それで真鍋の身体が傷付いても、別に構わない。ぐっ、ぐっとひたすら踏みつける。 「信じる、信じないなんて、どうでもいい。とっとと答えろ!」 「ひギ、ギギィ……!! ぁッ……が……ぐうぅぅぅうっ……」 「……チッ、面倒くせぇオヤジ」  何故か隠し通そうとする真鍋に苛々が収まらない。  あいつはお前にとってそれほどの存在か? そんな訳がない。それは美波だって同じだろう。  所詮、他人の為ではない、自尊心の為に見栄を張っているだけだ。  鷲尾の両手が真鍋の太い首に伸びる。いきなり加減などなしに、全力で絞め上げる。 「あがァアアッ! ゴ、ハ……っひゅ……ッ」  拘束されている為、手足の先だけを猛烈に動かすことしかできない。必死にバタつかせるが、気道を塞がれてだんだんと弱まっていく。 「っはー……はぁ……っげ……に……ぐぅっ! ……まれ……っ」 「あ?」  真鍋が意味のある言葉を喋っているようだったので、手を離してやった。  激しく咳き込んだ後に、真鍋がか細い声で続ける。 「……お前のことは……シゲに……美波薫雄に仕事として頼まれた……ゲホッ……。最初は……あの夫婦殺害事件の息子として、俺もただ新証言を得たかった……でも調べていくうちに、お前にはそれ以上の裏があるんじゃねぇか、もっとヤバい事件にも首突っ込んでるんじゃねぇかって、二人して薄々感じてて……。も、もうお前には近寄らない……されたことも誰にも口外しない……シゲだって俺から説得して身を引かせる。そ、それなら迷惑はかけない、よな? なぁ……」 「そうなんだ。聞かせてくれてありがとうございました」  真鍋の決死の告白にも、鷲尾はどこか他人事だった。 「じゃあ今度は俺が近寄る番ですね」 「は……?」 「邪魔で邪魔でしょうがないと思っていたけど、美波さんと真鍋さんと居るのが、案外愉しくなっちゃって。だからこれから起こることは全て報復でも何でもなく、俺のお遊び」  真鍋は今度こそ恐怖で身を捩る。単純な報復であった方が、どれだけ良かったことだろう。  鷲尾の“遊び”は、小さな子供が何の疑問も持たず蝶の羽をもぐようなそれだ。悪気などない、本能に従っているからこそ、誰より残酷なのだ。 「ヒッ、ぐあぁあああああ゛ッ!!」  真鍋を蝕んでいるバイブの取っ手を掴み、ぐいぐいと押し引きを繰り返し、掻き混ぜる。  潤滑油などないから、微量の腸液が痛々しく漏れ、振動音と水音が混ざり合う。 「も……やめて、く……腹がッ……くあぁっ! おかしく……なるっ……」 「スイッチ切って欲しかったら、せいぜいこれでイッて? できるでしょう? 痛いのが大好きなマゾの真鍋さん」 「こんなんっ、で……イケる訳ねぇだろうがっ……!?」 「それは困ったなぁ。そろそろ中イキも覚えてもらわないと……じゃあ、こうしましょう。あなたがこれから『このクソ穴掘られて感じられるように調教してください』ってお願いしてくれたら、懇切丁寧にしてあげますよ」 「誰が……」  真鍋が答え終わる前に、一気に長いバイブを引き抜く。そして、再び奥まで押し込む。  衝撃の強さに、真鍋が初めて泣き叫ぶような声を上げた。 「や、やめろ……それ以上はッ……やめてくれ……ケツが……壊れ、ちまう……」 「この程度で? まだ腕も頭も入れてないのに、壊れる訳ないでしょう」 「ヒッ……!?」  真鍋ですら経験したことのない行いを、鷲尾は平然と言ってのける。 「……て、く、れ……」 「ん?」  身の危険には代えられない真鍋は、鷲尾の言う通りに復唱し始める。その声はか細く、震えていた。 「俺のクソ穴っ……掘られて感じられるように調教してくれ……た、頼む……」 「……よく言えました。偉いですね」  鷲尾は口端を吊り上げると、真鍋の頬を両手で撫で、情熱的なキスをした。ぐいぐいと舌を捻じ込み、口内を貪る。  唾液も精液も先ほど出した糞尿の味も全てがないまぜになって、お互いのそれを交換する。 「んんっ!? ン、ぐ……うう~~ッ!? っぢゅ、れろろぉっ……おぇっ……ぷは!」 「……はぁ。俺と真鍋さんの味。ブフッ、汚れた者同士、せいぜい仲良くやりましょ」  鬼の形相の真鍋とは対極に、鷲尾は満面の笑みを見せた。 「鷲尾……怜仁」  真鍋は、犯されてすぐの羞恥の他にも何か言いたげな顔だ。  たぶん、この数週間で募り募った激情を爆発させようとしている。どうせ、戯言だろうが。  奥歯をギリギリときつく噛み締めた後、顔を上げて鷲尾を怒りで殺しそうな目で捉えた。 「俺、なんかに欲情してるような……テメェみたいな奴のこと、何て言うか知ってるか! ファザコンだよ、ファザコン! それも手遅れのな! 結局テメェは死んだ父親と俺を重ねて、悦に浸ってるだけの甘ちゃんなんだよ!」 「ふふふ……俺が、誰と誰を、重ねてるって?」  真鍋のあまりの思い違いに笑いが止まらなくなった。 「確かに俺は父さんのことを尊敬していました……あんな善良な人間、そうそう居ないと誇りにも思っています。でもだからと言って……」  ひとしきり笑ったところで、急激に声音を淡白なものに変える。 「自惚れるなよクソジジイが」  すると、真鍋はハッと身を固くさせた。 「俺はいつでもお前の処遇を決めることができる。まだ構ってもらえるだけ……ありがたいと思え」  冷たく言って寝に入る。  真鍋は、もう少し頭の切れる人間だと思っていた。  だが監禁してみてわかった実態と言えば、相手が欲情すらしていないことにも気付かない低脳。  真鍋の存在など、数日で飽きるような子供の玩具、なら良い方で、排泄欲を満たすだけの便器だと言うのに。  正直なところ、なんだかこの同居生活ももう飽きてきていたが、それは真鍋に伝える必要はなかった。

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