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27-3 ※蓮見×真鍋、大スカ、食糞
しかし、尿で汚されるだけならば良かった。
たっぷり中出しされた真鍋の顔が歪み、冷や汗が滲み出てきた。下腹部がグルグルと音を立て始める。
「おっと、すみません、気付くのが遅れて。お食事の時間ですね、真鍋さん」
「ひ、ぃッ……! や、やめろ……やめてくれ……セックスの相手ならいくらでもする、お前らの言うこと何でも聞く、だからあれだけはっ……あれだけはもうやめてくれえぇっっ!!」
真鍋は犯されていた時よりも血相を変えて焦り、必死に顔を横に振った。何度同じことを繰り返しても、未だ慣れていない様子だ。
しかし、四肢のない真鍋が懇願したところで逃れる術はない。
「わかってないなぁ、真鍋さん。身体を傷付ける訳じゃないし、何も怖くないことなのに。いったいいつになったら大人しくしてくれるんだろう」
鷲尾はどうにか引き締められている肛門にチューブを差し込み、反対を口に突っ込んだ。
「んぶぶぶぶッ! んがぁっ! おごぉぉおおおおっ!!」
いつもながら、ものすごい暴れようだ。
それほど嫌なんだろう。まあ、食糞を平気でする鷲尾と比べては酷というものだ。
真鍋の尻穴から、ザーメン混じりの下痢便が括約筋の抵抗虚しく噴射される。時間差で排出されるようにと、下剤も飲ませておいて良かった。
糞はチューブを伝って、真鍋の口元へとまるで毒のようにゆっくり運ばれる。
真鍋の食事は、肉体改造をしてからもっぱらこれだった。もはや彼に律儀に料理を振る舞ってやる必要性すらないのだ。もちろん、水分は彼の尿と、ザーメンと、まあたまには水道水。
そんな生活でもこうして生きているのだから、真鍋は自分が思うより丈夫だし、全然大丈夫だ。
「うぐっ! ぐふっ、おぶ……おえぇっ! ぐっ……ううぅぅうううーーっ!!」
「激しい運動もしましたし、さぞお腹が空いたでしょう。たくさんひり出してたくさん食べてくださいね。これぞ究極のリサイクル……なーんてなぁ」
糞尿ばかり摂取していては今にも感染症にでもなりそうなものだが、それを担当しているのはこのクラブの医療班だ。体調は徹底的に管理している。
だってそうだろう、真鍋がすぐに死んでしまっては、“生き地獄”を与えてやれない。
人としてありえないものを摂取させられる屈辱と絶望は、さすがの真鍋にも涙を流させるほどだった。
真鍋が泣きながら排泄物を食べたのち、その様子を眺めていた一人の老人が蓮見と入れ替わりに現れた。
彼がやり直せるはずだった人生をふいにした、黒瀧組六代目の蓮見龍信その人だった。
「おう、クソガキ。覚えているか……と言っても、お前のような屑は俺の顔はせいぜい週刊誌でしか知らないだろうがな」
週刊誌をヒラヒラと見せ付ける龍信に、真鍋はかの老人が自分が極道を絶縁されたこと、鷲尾に近付こうとして失敗、そしてクラブに堕ちた元凶であることを瞬時に悟った。
「言っておくが一連のことは俺が命令したことではない。恨むなら愚かな真似をした過去の自分と、この怜仁にするんだな」
龍信は鷲尾の肩を軽く叩きながら、無残な真鍋を笑い飛ばした。
まさかここで彼と相見えることになろうとは。真鍋はようやく胃に押し込んだはずの排泄物を吐き出すが、チューブのせいで逆流し自身の嘔吐物に窒息させられそうになっていた。
「先に俺が死ぬかお前が死ぬか、楽しみに生きることにするぞ」
その言葉の裏にある冷徹さは、裏社会の首領とも言える彼の本質を表していた。
「殺してくれ、頼むからもう、こんな世の中で生きたくない」そんな声など聞こえないが、彼の憔悴した目がそう言っているように見える。かつての強がりではなく、今度は本気で。
──殺さないとあれほど言っているのに。
真鍋にはたっぷり今生を味わってもらわねば。それが彼が若衆であった頃からの龍信の意向でもある。
お前みたいな親もどうかしている落ちこぼれは、所詮こうなるしかないんだ。普通に生きられると思う方が勘違いにも甚だしい。
いったんチューブを外してやり、吐瀉物を綺麗に拭き取ってやりながら、鷲尾は子供に言って聞かせるような口調で語りかける。
「クラブはあなたを裏切らない。あなたが尽くした分だけ応えてくれる。その証拠にあなたは今まで、たくさんの愛を貰っている」
嘘は言っていない。
食事がコレなだけで、会員に犯される中で、尻穴や尿道、乳首、たくさんの部分で快感も得られるようになった。そして真鍋を使った会員は、いつも彼を盛大に褒めちぎってくれる。
数こそそう多くないものの、真鍋を気に入っている老け専の会員一人一人の愛情は大きく深いもので、真鍋もさぞかし幸せだろう。
ずっと愛のない環境にいた意地っ張りな男に、こんな素晴らしい機会をくれてやった俺はなんて優しいんだろう。
決して悪いことばかりではない。
「…………もう…………いや、だ……」
真鍋がぼそりと、よく耳を澄ましていなければ聞こえないほどの声量で呟いた。
「俺……生まれる場所、間違えたんだな……」
声は上擦り、口元がピクピクと痙攣しては歪む。
親に捨てられ、友もおらず、非行に明け暮れても、何一つ心は満たされない。
孤独だった在りし日の少年がそこにいた。
「……俺、ここで生まれて……ずっと奴隷でいたら……こんな人生、送らずに済んだんだ……く……ククッ……ククククッ……」
ようやく堕ちた。
虚ろな瞳から一筋の涙を流し、やがて嗚咽し始めた真鍋に、鷲尾は確かな手応えを感じていた。
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