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中学の時、羽鳥と同じクラスになった俺は まさにカミナリに打たれた感じだった 可愛い顔がモロ好みで そして俺より小さい体格は小動物みたくって、性格も優しいし、なによりその笑顔に 一目惚れだった 『好きです!』と言いたい所をグッと我慢して 『友達になって!』と、懇願したのを覚えてる その時から羽鳥から見てカッコイイと思える人になるように、毎日欠かさず牛乳を飲んでいる 羽鳥と好きな物を共有したいから、興味のなかったクラッシックも聴いたし 高校も同じ所に行きたい一心で、出来ない勉強もめちゃくちゃ頑張った そのお陰で一緒の高校に通える事になって 一年の時はクラスが離れたけど 二年になってまた一緒と ガッツポーズで喜んでいた矢先 ズカズカと俺と羽鳥の間に入って来たのが… (エロ猿の野郎ッッ!) どうも猿と羽鳥とは一年の時、同じクラスで仲良くなったらしいが… 羽鳥の肩を組んで顔を寄せる 頭を撫でたりしまいには後ろから抱き着く始末 何気なく装っているけど、アイツの本性は下心丸出しなのは見ててバレバレで 純真無垢な羽鳥があんな野郎の毒牙にかかる前に 俺が何としても守らないと! と、毎日息巻いている いや、守るだけじゃなくて… 「あ、そうだ。イヌイこれあげる」 鞄の中をゴソゴソと漁っていた羽鳥が手に何かを掴んで、俺に差し出して来る 「なに?ストラップ?」 「うん!可愛いなぁって買ったらもう持ってて。買ったの忘れてまた買っちゃたんだ〜あははッ」 か、可愛ッ このドジッ子、俺を悶え死にさせる気か つーか、羽鳥がおんなじの持ってるって、それって‥‥ (ぺ、ペアストラップ…ぐわぁッキターー!) ヤバいッヤバいヤバい 心臓が破裂しそうなぐらい暴れている

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