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第2話 - ①

喧嘩するほど仲悪い ■■■■■■■■■■ 「なんでテメェと組まなきゃなんねーんだよ」 「そのままそっくり返す。それよりも手ぇ動かせ、また怒られるだろうが」 「分ーーってるよ!」 コイツに言われなくても百も承知だって ただでさえ猿の顔を見てるんだ さっさと終わらせたいってーの と言う今は、美術の授業中 二人ペアになり膝を付き合わせてのスケッチは、何故かみんなワイワイ楽しそうにしている 俺も と、なるはずだったのに…この猿のせいだ 「早く2人一組になれ〜 お互いの顔をスケッチしたのを今日提出してもらうからなぁ」 先生から発せられた課題 さっそく羽鳥とペアを組もうと思い気や 「羽鳥、俺と組まないか?」 猿がほざいた 「ちょっと待ったーーッなんでお前が羽鳥と組むんだよ」 「は?」 「羽鳥と一緒にやるのは俺なんだよッ 授業が始まる前から決まっていた決定事項。 テメェの入る隙間なんてこれっぽっちもねェーんだよ!」 「バカか?寝言は寝て言えって」 「ムっカッ!上等ゴラァッ今日こそケチョンケチョンにぶっ倒してやる」 「はっ、やれるモンならやってみろって。メッタメッタに返り討ちにしてやる!」 バチバチッー‥ と、視線がカチ合う場所で火花が散る ゆっくり吸った息をグッと止め いざッ、踏み出そうとした時 「痛でッ」 「ぐ、あ痛ッ」 脳天に突き抜けた鈍痛 そして俺達の後ろには、仁王立ちで教科書を縦に構えた先生が睨んでいて… 「おい‥‥そこの2人、教室出て行くか?それとも、今すぐ席に着いて静かに授業を受けるか?どっちにする?」 それがあんまりにも恐くって 周りを見れば、羽鳥は別の奴とすでに組み あぶれているのは目の前の猿のみ だからこうして今、仕方無しに嫌いな猿の顔を書く羽目になっている訳で。

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