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「…………」 喋る事も無いから黙々と描くしかないけど。 だからと言ってコイツの顔をマジマジ見るのも‥‥ つーか つーか、なんか‥‥ (なんか腹立つッ) 嫌味なぐらい鼻筋通りやがって。 確か女子が、ハーフとかクォーターとかそんな事を言ってたような… でも顔のパーツがイイからって、性格の悪さまでは変えられねぇし つーか、なんでこんな奴がモテるんだ? 俺から見たら、ただデカくて面白みに欠ける野郎としか… そうだ 普段が面白くねーから、絵の中ぐらいは面白くしてやるかな‥‥ 猿だから、モミアゲもうちょっと長めで‥‥ よし、マユゲは繋げてあげよう 悪どい野郎だから歯はギザギザで 手にはバナナっと‥‥ ブハッ、こりゃイイ! 「おい」 「あーー?」 「お前、ちゃんと描いてるんだろうな?」 「‥‥‥‥‥‥モチロン」 何バカな事言ってんだ、この猿は? こんなに一心不乱に描いてやってんのに そんな事を思っていれば、スケッチブックに黒い影が出来た と、次の瞬間 「ッ、チビ犬テメェやっぱりか!」 「あ゙ーーッ!!なにしやがるッ」 手元にあったスケッチブックが一瞬で消えて こめかみに青筋を浮き上がらせた 猿がバナナを‥‥ じゃなくって 俺から取り上げたスケッチブックを掲げ 「痛だッ!!」 それで頭を叩いてきやがった

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