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コイツ、何して来た? 俺はコイツに何された? 唇に触れた柔らかいものって‥‥ もしかして、もしかしてッ! 「犬井?お前‥‥スゲー、顔真っ赤」 「ッ!!!」 スルリッと頬をなぞる指先に 「し、死ねェエエエエッ!」 硬直していた体が解けた 瞬間、猿の腹目掛けて蹴りをめり込ませる 「ぐ、痛ッ!」 「テメェこのエロ猿ッ!二度と俺に触んじゃねェエエッ!」 ゴシゴシ、と袖で力いっぱい唇を拭いて 俺は教室から逃げるように、飛び出していた 「ちくしょう、ちくしょう、チクショウッ!」 ファーストキスがッ! 俺のファーストキスがあんな猿にッ! 女々しいって訳じゃない だけど、羽鳥といつかは‥‥ そんな事思ってたのにッ! 「くそっ、クソッ、クソォオオオオオオッ」 初めて感じた唇の熱さ 擦れ合う鼻先 口元で吐息が交じり合う感覚がまだ残っているようで 「あのエロ猿がぁああああああっ!!」 何度も何度もその感覚が消えるまで 唇を拭うのを止めなかった ■■■■■■■■■■■■■ まさかの嫌いな相手からの先制攻撃に、返り討ちにあった犬井くん…尾を引きそうです

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