なんだろう‥‥？ この、あったかいの？ ゆっくりゆっくり‥‥ 頭を優しくなぞる‥‥手？ 小さい頃、よく親にしてもらったあの懐かしい感じ 気持ち良くて、嬉しくて 安心する 素直に甘えられる夢に 優しい触り方に 温かい体温のその気持ち良さにもっとと催促するように自分から擦り寄ると その手が一瞬戸惑って止まったけど またすぐ再開される動き 少しずつその手が下に向かい 頬を撫でてくれる この感じ…なぜか知っているような気もして 触れるか触れないかの指先が堪らなく 頬から顎の下に行き、擽ぐられ、こそばゆいけど嫌な気はしなくまた微睡み そして安心してまた深く落ちていく ……ろ なにか言われたような気もするが、聞き取れない 起き………キ………ぞ 途切れ途切れの言葉と一緒に俺の唇をなぞるように指の腹が這う 上唇、下唇と形を確かめるみたいに何度も何度も。 「羽…り…？」 そうだったらイイなぁと夢の中で言葉にする フワフワ漂う心地良さに、スーーッと意識がまた沈み始めた時 「ふがっ、ふんっ、ふーっ、って、苦しぃいいいいッ」 　 突然襲いかかった息苦しさに堪らず叫んでいた