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④
「息がッ、息がぁああああ……
ふがっ、フーー、なんで、上手く吸えねぇ…ん?洗濯バサミ?」
「やっと起きたかバカ犬」
「さ、猿ッ!!!」
空気を目一杯吸って呼吸を整えていた俺に、傍に落ちた洗濯バサミと
耳障りな声が聞こえてその先を見れば
寝ていたベッドの脇に仁王立ちした猿がいて
「次はそのうるさい口も塞いでおくか…」
そう言った猿が手にしていたのはどこから見つけてきたのか紛れもなく洗濯バサミ
それを俺の顔を狙って近づけてくるのを見て
すぐさま息苦しい理由はこれだったかっと沸点に到達する
「だーーーっ、エロ猿の仕業か!」
「くくっ、鼻が低いお前に丁度良かっただろ?それに先生に言わて仕方なく来てやってた俺に感謝しろよバーカ」
「はぁあああ?感謝だって?人の息を止めようとして誰が感謝するかっ!」
「はっ、授業も出ないでグースカ昼休みまで寝ているバカ犬が悪いんだろうがッ。
つーか寝る子は育つ、ていうけどよ……お前の背はそれ以上伸びないんじゃねぇの?」
喋るたびに一言余計に悪態をついてくる猿
しかも昨日の嫌な夢を打ち消すぐらいに良い夢を見れて気持ち良かったのに、またしてもコイツのせいで、目覚めは最悪
「ぐっ、うるせぇっ!元はと言えばお前が昨日…変な事したからじゃねぇかっ。それで寝不足になってんだつーのっ」
「人のせいにしてよ…まぁ、チビ犬には刺激が強かったみたいだしな。くくっ…それにしても顔真っ赤にして、しかも寝不足って…マジ最高ッ」
喋っている途中から我慢出来なく口から漏れる笑い
一旦笑うとダメだったのか、人を馬鹿にするのが楽しくて仕方ないように、次第に腹まで抱え爆笑する猿を見て
今朝方まで見ていた夢とそっくりでダブっていた
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