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第6話
「ゔぅ……ッ、」
昨日の夜に出された精液がまだお腹の中に残っていたのか、朝から猛烈にお腹が痛い…
それに、連日身体を重ねているからか、腰も痛くて、お風呂場に行くことができない
普段はもちろんゴムをつけてするけど、ゴム無しのほうがお金も多く貰えるわけで。
でも、ナカに出された精液をかき出すのが上手くないから、今日みたいなことになってしまう…
ただ、いくらお金が多く貰えるからといって、
「はあ……全然…足りない、」
マジでどうしよう……
新の誕生日は4日後に迫ってきているのに、目標金額にまだ半分も到達していない
いろんな人にメールをおくっているのに、こういう時だけ予定が合う人がいない。
予定では、今より3万円くらい多いはずなのに…
今日、2回する……?
…いや、流石にそれは腰が壊れる…。
でもなぁ…、それしか方法が…。
やっぱり、いくら俺が男性を惹き付けやすい見た目だからといって、女の子のほうがどんどん人を引っかけていっている。
いっそのこと、女装してみるか……?
こんな考えが思い浮かぶけど、女装となると抵抗感が生まれる…。
第一、俺が女装してもきもいだけだし…
「うーん、……どーしよ……」
本当はこんなこと言っている場合じゃなくて、一刻も早く相手を見つけたほうが良いって分かってるけど、それ以上に体が痛くて、だるくて動かない。
う、………やばい…寝そ、う…………
ピコン!
急にスマホが大きな音をたてて鳴る
慌ててスマホを見ると、石崎さんからだった。
石崎さんはどこかの会社のお偉いさんらしく、定期的に会っている。
そこそこのお金を出してくれるから、俺としてもありがたい。
結構、急なメールだったけど、とりあえず今日会ってくれる人がいてくれて良かった
急いで、返事を送る。
『急だったのに、ありがとうございます。場所どうしますか?』
『じゃあ、今日はちょっと高いところにしようかな。〇〇ホテルでいける?
ちょっと遠いかもだけど、いつもの倍払うからさ』
このホテル……
俺でも知っている。高い分、マニアックなグッズが多く取り揃えられている。
…ちょっと怖いのもあるけど、いつもの倍、6万円払ってくれる……
それなら、今日2回しなくても大丈夫だし…
『はい。大丈夫です』
少し遅れて返信する。
『良かった。ユイくんからメールがくれることないからさ、嬉しくなって』
前会ったときは、彼氏はいないっていたからか、このメールにちょっと胸が痛む。
騙しているわけじゃないけど、石崎さんが紳士的な人だからかな…
『じゃあ、18時に〇〇駅集合で、ディナーも一緒にどうかな?』
『ディナーもいいんですか!?』
『うん、ユイくんと長い時間を過ごしたいしね』
『ありがとうございます』
ーーーーーーー
そうと決まれば、いつもよりちゃんとした格好で行かなければならない。
俺からメールすることなんてめったに無いから、もしかして、俺がお金に困ってること気づいて、こう言ってくれたのかな…
そうだとすれば、ありがたすぎる…
クローゼットを開け、服を探す。
一つ、目に留まった服があったけど、それは新の誕生日のときに着たいからやめておいた。
その代わり、違うディナーに行くのに合いそうな、そして脱ぎやすそうな服を選ぶ。
「…よし。これでいっか」
約束の時間までまだ余裕はあるけど…、
早めに家を出る。鼓動が早いような気がした。
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