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第13-2話●学びゆく彼

 確かめようのないことなのに、想定とのズレが大きいと苛立ちが生まれそうになる。  初めての彼に最初から私の望みを完璧に満たせと考えるのは、あまりに理不尽だ。そうならないよう、私は自分から彼の首にしがみついて体を密着させ、舌を動かして己を昂らせていく。  私の胸に触れてくる彼の手を取り、寝間着の懐へと手を差し込ませる。  直に私の肌を知ることを許されたと喜ぶように、彼の手は私の胸や首元を撫で下ろし、胸の感触を確かめるように揉む。  許しを得るのが待てないと言わんばかりに、彼は私の寝間着の結び目を解き、上半身の肌を暴き出す。露わになった胸に吸いつかれた瞬間、思わず私の体が跳ねた。 「ン……いいですよ……痕を残しても構いませんが、見える所にはつけないで下さいね……あっ……フフ、そこへ吸い付くなら、舌も使って……そう……っ……ぁ……」  すぐに愛で方を覚えた彼は、執拗に胸の突起を攻めてくる。甘えているような、貪欲に私を欲しているような必死さに愛しさが込み上げてくる。  頭を撫でて不快でないことを伝えれば、強く吸いつかれて思わず私は息を詰める。すると弾かれたように彼は頭を上げ、心配そうに私を見つめてきた。  どれだけ夢中でも私を優先してくれる。  駄犬は困るが、忠犬ならば好ましい。私は口元を緩め、彼の頬に触れながら唇へと導く。そして再び口づけを交わせば、自然な舌の睦み合いに私の理性が薄れた。

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