36 / 106
第13-3話●学びゆく彼
次第に彼の手が私の腹部を伝い、下のほうへと伸ばされていく。
高揚して熱を帯びたものを握られかけ、私はその手に触れながら首を横に振る。
「そこは後で……私と繋がりたいのなら、こちらを先に……」
ゆっくりと彼の手を後孔へ導いていけば、彼から唾を飲み込む音が聞こえてくる。
戸惑いはあるだろうが意気は強いままで何よりだと思いながら、私は枕元に常備してある軟膏を手に取り、彼へ差し出した。
「どうかそれを指に取り、私の中を解して……できそうですか?」
「は、はいっ、やります……っ」
ぎこちなく軟膏を受け取り蓋を開けると、彼は人差し指と中指で白濁の潤いをすくい取り、私の後孔を濡らしていく。
最初はあまりに弱い押し具合にこそばゆさを覚えたが、感触を確かめるように段々と力が強まり、指先が埋まり始めると私の腰が疼きを覚えた。
「いい、ですよ……少しずつ、奥へ……ぁ……ゆっくりで、いいですから……焦らされるほうが、好きですし……」
もどかしくされながら中を暴かれていく行為に、私の息が詰まり出す。彼を屋敷に迎えてから久しく誰も招かなかったせいで、体が久々の来訪に喜び、敏感に彼を感じてしまう。
ともだちにシェアしよう!