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第13-5話●学びゆく彼
「……エケミル……さ、ま――」
どうしても敬称をつけたくなるらしく、彼は何度も私を呼ぶが、こればかりは直らなかった。
次第に苦しげな表情を浮かべながら、彼は荒い息とともに口端から涎を垂らし、私の奥を指で執拗に解していく。あまりに必死で健気な様に、甘い餌をあげたい衝動に駆られてしまう。
「ここ……辛いでしょう? もう、良いですよ……貴方の好きに……」
おもむろに私が彼の股間に触れれば、あまりの硬くて大きな滾りに私の口元が緩む。
ビクッ、と大きく体を跳ねさせてすぐ、彼ははだけていた寝間着を素早く脱ぎ、私の脚を大きく広げて割り入ってくる。
興奮で震える手でどうにか軟膏を新たにすくい取り、己のものと私の後孔へ塗った後、彼は性急に私のぬかるんだ秘所へと己の滾りを捻じ込んだ。
「は……ッ……ぁ、ぁ……」
久方ぶりの圧迫感に私は思わず背を仰け反らせ、ままならぬ息と押し広げられていく感触に酔いしれる。
私が奪われていく――陛下に似ているだけの、無知で哀れで健気な崇拝者に。
絶対に叶わぬ夢に胸が焦がれる痛みすら、もう引き返すことのできない淫らな営みの前では快楽に成り下がった。
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