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第14-1話●狂気に染まる
初めての味わいに心を奪われたのか、彼は最奥まで繋がった後、絶対に逃すまいと私の腰を掴んで穿ってくる。そしてすぐに動きを止め、熱を放つ。
ハァ、ハァ、と荒い息を繰り返しながら、申し訳なさそうな顔で彼が私を覗き込む。
「す、みません……我慢、できなくて……」
「フフ、初めてならそういうこともありますよ……もう少しだけ付き合ってもらいますね」
小さく笑いながら彼の頬を撫でてあげると、私の中で力みが取れた彼の滾りがすぐに硬さを取り戻していく。
これなら私も満たされそうだ――そんな予感を覚えながら、私は彼の右手を取り、ずっと昂り続けている私のものへ触れさせる。
「ここと、中を一緒に……ッ……そう……アっ……ふぅ……っ……」
私の昂りを握った直後、彼は扱きながら腰を揺らし、一心不乱に私を追い詰める。
外と内。突如として快楽の海に突き落とされ、勢いよく底へと沈められていく感覚。たまらない。身も心も、命すらも彼の手にかけられ、奪われていくようだ。
もっと私を堕として。
叶わぬ夢と現実の境目を壊して、この苦しみの消えぬ胸の内を救って――。
「あっ、ぁぁ……ッ……『――』……ン……っ、は、ぁ……ッ」
彼にしがみつきながら、私は喘ぎながら陛下の名を口にする。
快楽で自分を追い詰めて、意識をぐちゃぐちゃに壊してようやく呼ぶことができる名。
今、私は陛下に抱かれていると、快感に溺れながら酔いしれる――本当に私を抱いている彼には酷なことだと分かりながら、それでも残酷に、自分の心のままに愛しき名を呼ぶ
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