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第33-1話決着

 尖塔の小部屋に入ったのは、そこには仕掛けがあり、一部の壁を押せば毒が流れるようになっていたから。  陛下を絶対に逃がさず、命を奪うための手。  しかし誰にも邪魔されずに話を聞きたかったという本音もあった。  剣を抜き、勇ましさを宿した目で私を射抜きながらマクウス陛下は教えてくれた。 「宰相エケミル……お前の狙いがこの国を滅ぼすことなのは知っている。だから手を打たせてもらった」  陛下は私の狙いを見通していた。その上、私が仕掛けた罠を逆に利用し、反撃の糸口を作り上げていた。  北の国の王と直接やり取りをし、三国同時の侵攻の参加を止めさせた。  私が弱点に変えたはずのイメルドを利用し、北の国との縁を作り、弱点を唯一無二の強みに変えてしまうとは――貴方ぐらいですよ。元敵将を伴侶として迎え、愛のある政略結婚で北の国と確かな繋がりを作るなんて。  これなら奪われる領土を少なくし、侵攻が終わった後に早く国を立て直すことができる。  ただし陛下が生きていればの話。  毒を流せば今までの努力は水の泡になる。  仕掛けを動かす壁に手を置き、私はマクウス陛下の動きを制する。  けれど押す気になれなかった。この密室で陛下が私だけに集中し、命をかけて向き合っている。その熱さに胸奥が昂った。

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