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第2話※

「は、あ、あっ……ヨゾラっ」 「ふ、う……あっ……ナナト」  二人分の吐息が溢れる。お互いに向かい合わせで相手のペニスを手で擦りあう。竿を擦りながら、ときどき先端や括れを刺激する。 「そこ……気持ち、いいかも……」 「ふふ、ここですか」  ヨゾラが少し強めに裏筋を擦ると、ナナトは息を詰める。 「うん、そこ、あ……もうけっこうキてるかも」  長く息を吐いて快感の波をやり過ごす。  すぐにイってしまったら、もったいない気がしてナナトはなんとか堪える。  お互い服を着たまま、ペニスだけ出して、汚れないようにとゴムを装着した……なんとも滑稽な姿だが、脱いだら流されて止まれないからとヨゾラが絶対脱がないので致し方ない。 「ヨゾラは……?」  問いかけると、ヨゾラも余裕がないのか、顔を赤くして目を閉じている。 「ん、イキそう、です」 「じゃあ、キスしよ」  唇を合わせて、互いの口内に舌を這わせる。貪り尽くすように、それでいて丹念に激しく舌を絡ませ合う。  同時に下でも互いの良いところを重点的に攻める。  ぐちゃぐちゃと上からも下からも響く水音が快感を増幅させていく。 「はぁ、あ、あっ……ふ、あっ!」 「んっ、ん、はぁ……あ、んんっ!」  ほぼ同時に達し、白濁をゴムの中に勢いよく放つ。  しばらく舌を絡ませてキスをし、余韻に浸った後、ゆっくりと唇を離す。 「はー気持ちい、めっちゃ出た」 「はい……すごく気持ち良かったです」    今度は唇を当てるだけの軽いキスをする。鳥が啄むようなキスを何度も繰り返す。 「ヨゾラ、好き」 「ナナト、好きです」  二人は見つめ合い、微笑み合う。  甘く、とろけるような時間を共有することが何よりも幸せだった。

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