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第10話 幼馴染の少女②
高校一年の終わりから二年の初めにかけて、ミカコはクラスの女子生徒たちから陰湿ないじめをうけるようになった。
女子のあいだでのことだったので、原因がなんだったのかは分からない。
ミカコは目立つほうではないが、性格は明るいし、顔だってかわいい。成績も運動も人並みだ。
あるいはいじめの原因なんてものはなかったのかもしれない。突然始まって、やがて広がっていく。いじめとは大体そういうものなのだろう。
だが、いじめに遭っている本人にしてみれば、そんな言葉では片づけられない。
彼女はいじめにより、食事も満足にとれなくなり、不登校に近い状態にまで陥った。
浩貴はそんな幼馴染が心配で、当時はまだ普通の親友だった翔多と一緒にミカコの家へ行き、彼女の苦しい胸の内の聞き役になった。
どうしたら女子にいじめをやめさせることができるか、翔多と顔を寄せ合い、考えを話し合ったりもした。
結論からいうと、ミカコのいじめは、突然始まったように、突然終わった。いっそあっけないくらいに。
しかし、彼女がいじめに遭っていた短い日々の真っただ中、浩貴と翔多には大きな出来事が起こっていた。
そう彼らの関係を親友から恋人へと変える大きなハプニングが――。
ハプニングが起こったのは、ある休日のことだった。
その日、二人は翔多の部屋で、いつものようにミニテーブルを挟んで頭を突き合わせ、意見交換をしていた。
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