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第89話 屋上エッチ②

「あっ……ん……、気持ち、い……浩貴……」  甘くねだるような翔多の声に応えて、浩貴は彼の乳首をじっくりと舐めまわし、もう片方のそれは指でもてあそぶ。 「翔多……好きだよ……、翔多……」  浩貴の雄が彼の中に完全におさまると、翔多は自ら激しく腰を上下させた。 「いっ……、あっ……浩貴っ……ああっ……イイ……」 「翔多……翔多……」  雄が翔多の中で強く擦りあげられ、すさまじい快感に浩貴の限界が近づく。  自分のイイところに浩貴の勃起が当たるように、翔多が積極的に腰を使ってくる。そのいつもとは違うシチュエーションに、たまらなくソソラれる。 「あっ……、浩貴っ……」  翔多の体が大きくのけ反り、高みへと昇りつめ、そのときの、よりいっそうきつい締め付けに、 「うっ……、翔多……!」  浩貴もまた恋人の体の奥深くへ、自分の欲望のすべてを勢いよく放った。  二人は一つに繋がったまま、しばらく動けなかった。  荒い息遣い、乱れた髪と制服、速い鼓動、愛の行為のあとの心地よい余韻……。  永遠に続いて欲しいと思う甘いひととき。 「……ほんとに翔多に襲われちゃったな」  やっと落ち着いてきつつある呼吸とともに浩貴は笑った。翔多も応えて、満ち足りた顔で笑う。  浩貴の雄を翔多の中から抜いて、制服をなんとか整え、自分の腕の中に翔多を包み込むように抱きしめた。  彼の、子供のように綺麗で柔らかな髪を何度も撫でる。うっとりとされるがままになりながら、翔多がはにかんだように聞いてくる。 「ね……、良かった? 浩貴」 「……最高」  二人は広い青空の下、愛し合ったあとの汗ばんだ体に、心地よい屋上の風を受け止めていた……。

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