89 / 177
第89話 屋上エッチ②
「あっ……ん……、気持ち、い……浩貴……」
甘くねだるような翔多の声に応えて、浩貴は彼の乳首をじっくりと舐めまわし、もう片方のそれは指でもてあそぶ。
「翔多……好きだよ……、翔多……」
浩貴の雄が彼の中に完全におさまると、翔多は自ら激しく腰を上下させた。
「いっ……、あっ……浩貴っ……ああっ……イイ……」
「翔多……翔多……」
雄が翔多の中で強く擦りあげられ、すさまじい快感に浩貴の限界が近づく。
自分のイイところに浩貴の勃起が当たるように、翔多が積極的に腰を使ってくる。そのいつもとは違うシチュエーションに、たまらなくソソラれる。
「あっ……、浩貴っ……」
翔多の体が大きくのけ反り、高みへと昇りつめ、そのときの、よりいっそうきつい締め付けに、
「うっ……、翔多……!」
浩貴もまた恋人の体の奥深くへ、自分の欲望のすべてを勢いよく放った。
二人は一つに繋がったまま、しばらく動けなかった。
荒い息遣い、乱れた髪と制服、速い鼓動、愛の行為のあとの心地よい余韻……。
永遠に続いて欲しいと思う甘いひととき。
「……ほんとに翔多に襲われちゃったな」
やっと落ち着いてきつつある呼吸とともに浩貴は笑った。翔多も応えて、満ち足りた顔で笑う。
浩貴の雄を翔多の中から抜いて、制服をなんとか整え、自分の腕の中に翔多を包み込むように抱きしめた。
彼の、子供のように綺麗で柔らかな髪を何度も撫でる。うっとりとされるがままになりながら、翔多がはにかんだように聞いてくる。
「ね……、良かった? 浩貴」
「……最高」
二人は広い青空の下、愛し合ったあとの汗ばんだ体に、心地よい屋上の風を受け止めていた……。
ともだちにシェアしよう!