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第147話 保健室で……

「倒れてた? ほんとに? 全然覚えてない……うーん……」 「あー、ほらもうあんまり考え込むな。普段頭使わないんだから、余計にめまいがひどくなるぞ」 「浩貴、今さりげなくひどいこと言ったね。頭使わないとか。まー、当たってるけど。……じゃ、浩貴が泣いていたのは、オレが貧血で倒れたから?」 「オレは泣いてなんかいないよ」 「うそだ。オレ、ちゃんと見たし。頬に涙の跡が残ってるよ、浩貴」  翔多はきっぱりと言い切った。  確かに浩貴は泣いていた。事実なので、ごまかせそうにない。 「……あー、泣いてたよ。だって心配だろ?」  泣いていたことは認めても、本当の理由は言わない……言えない。  お日様のような翔多の心を曇らせたくないから。 「浩貴ー」  大きな瞳でジッと浩貴を見つめながら、翔多が名前を呼んできた。 「心配かけて、ごめんね?」  小首を傾げて言葉を紡ぐ翔多は、無垢で愛くるしいのに、どこか艶めかしくもあり……、浩貴の胸がドキッと高鳴る。 「ねー、浩貴、もうちょっとこっち来て」  翔多がベッドの中から右手を出して手招きをする。 「ん? なに?」  浩貴は座っている椅子ごと彼へ近づいた。すると翔多は浩貴のほうへ寝返りをうち、 「心配させた、おわび……」  そう言うと、右手を浩貴の制服のズボンに伸ばし、ジッパーを降ろした。そして下着の中へと手を入れ、浩貴の雄をそっと握る。 「……っ……!? 翔多っ?」  翔多の突然の行為に、浩貴は驚き、一瞬腰を引きかけた。  だが、浩貴の弱いところを知り尽くしている翔多の愛撫がすごく気持ちよくて、 「……ん……翔、多……」  すぐに行為に溺れていった。 

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