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第150話 そして……②
「翔多……」
恋人の甘い愛の言葉に、浩貴が照れながらも感動していると、
「オレは浩貴の恋の奴隷だもんー。身も心も浩貴だけのものっ!!」
満員の店内に響き渡る大きな声で、翔多は続けてそう言ってのけた。
一瞬の沈黙のあと、店内の客と店員たちの視線が浩貴と翔多に集まる。
好奇の目で見られまくり、まさに穴があったら入りたい状態だった。
「……あ」
翔多が、つい大きな声が出ちゃった、というふうに自分の口元を両手で押さえて、浩貴のほうを見る。
「…………ごめん……」
押さえた両手の下から、極まりが悪そうな声で謝りの言葉を口にした。
「まったく……」
周囲から痛いくらいの視線を浴びながら、浩貴は大きく溜息をついた。
だが、実際のところはその大胆な告白が結構うれしかったりもして……。
そんなこんなで恥ずかしい思いもしたが、デザートまでしっかりとおなかいっぱい食べた二人は、これからそれぞれの自宅と下宿先へ帰り、またすぐ落ち合う。
そう、いつものホテルに向かうために。
二人が我を忘れてお互いに溺れ、一つになり、存分に愛し合える場所へと――。
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