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新曲にやられる(3)

十分な休憩のあと… 再び、僕らは所定の位置についた。 「さあて…やってみますか…」 「やってみましょうー」 「…」 というわけで… 例のカイの曲、僕作詞のあの曲が… ついに実際に演奏される瞬間がきたー カイのカウントから… ベースのメロディアスなリフの上に、 チャラ〜ンって感じの、 透明感のあるギターが絡んでいく。 それだけで…もう何て言うか、 異国の街並みが、そこに見えてくるようだった。 そして割とすぐに、歌が入る。 カイのタイトなドラムの上に、 そこまで重低音でないベースのリフが、 踊るように乗っかっていく。 その間ギターは、 キッチリ裏を感じられるリズムを刻んでいた。 突き上げられるように、僕は歌った… うう… やっぱり…とても気持ちいい… 自分の曲のときとは、また違った気持ち良さだった… 2度めのサビが終わると、スッと静かになり… シルクの踊るベースがそこで前に際立つ。 その情調をひとしきり楽しんだところで、 また激しめのドラムが入り、 サエゾウの転調ギターソロに突入していく。 そしてまたパタッと落ちて歌に戻る。 からの、最後のサビ… 何ていうか、本当にその歌詞のストーリーの情景が とても分かりやすく伝わる展開だと思う。 歌詞を乗せたのは僕の筈なんだけど… この曲とこの歌詞は… 最初から1つだったんじゃないかと思えた。 曲が終わって…僕はカイの方を見た。 彼は、とても満足そうに… ぼんやりと笑みを浮かべて、空を見つめていた。 「…」 「…」 ふと横を見たら、 シルクとサエゾウも固まっていた。 とてもシーンとしていた… 「…もう1回…やりますか…?」 僕は小さい声で、言った。 ハッ…って感じに、みんながなった。 「…そうだね、やろう…」 「…あ、ああ…練習しとかないとね」 「うん…我慢、我慢…」 それぞれ自分を取り繕った風に言った。 そしてまた、何度か、その曲を繰り返した。 またも、みるみる精度が上がっていった。 僕の気持ち良さも倍増していった。 何度めかに、曲が終わり… 僕がまた倒れそうになるのを必死で堪えていると… ギュイーン… という爆音と共に、 まさかのサエゾウが、その場にガクッと膝をついた。 「…!!」 ガーー… ボリュームが上がったままのギターから 爆音がダダ漏れ続けた。 僕が慌てていると… カイがやってきて… まずはとにかくボリュームを落とした。 サエゾウは、息も絶え絶えに言った。 「…カイ…助けて…もうダメ…」 カイは、そんなサエゾウの顔を両手で押さえた。 そして、その口を自分のくちびるで塞いだ。 「…んっ…んん…」 と、ベースを下ろしたシルクが… 後ろから僕に抱きついてきた。 「…あっ」 「…俺も…限界」 そう言いながらシルクは、 僕のシャツの中に手を入れてきた。 彼の手が、僕の両乳首を捉えた。 「…んっ…ああっ」 僕はビクビクと震えながら、 カイとサエゾウの様子を見ていた… カイは、サエゾウの肩からギターを下ろした。 「俺…カイのが欲しい…」 そう言ってサエゾウは、 震える手でカイの股間を弄った。 カイが、自分でズボンを脱ぎ捨てると… サエゾウは、恍惚とした表情で、カイに跪いた。 「…これが欲しい…」 言いながらサエゾウは、 カイのモノにしゃぶり付いた。 「…んんっ…ん…」 と、シルクの手が、 いつの間に僕のズボンも脱がせていた。 ただでさえ勃ってしまってたのに… そんなカイとサエゾウを見て、 僕の身体は、更にじんじんと熱さを増していた。 カイのいきり勃ったモノから口を離して、 サエゾウも、自分でズボンを脱いだ。 そして、仰向けに倒れ… 自分から足を開いて、言った。 「挿れて…」 カイはゆっくり…サエゾウの足を掴み… 彼の中に自分のモノを差し込んだ。 「あああっ…ああ…」 サエゾウの声が、響き渡った。 サエさんって、どっちもイけるんだ… 「…見てたい?」 僕の耳元で、シルクが言った。 彼の手は、後ろから… 僕の乳首と僕のモノを、愛撫し続けていた。 「…んっ…あっ…」 「俺は…見てたいー」 カイに揺すられながら、 サエゾウがこっちを見て言った。 それを聞いたシルクは… 僕の身体を、寝ているサエゾウの、 顔のすぐ側に、膝立ちで座らせた。 そしてサエゾウの手を取り、僕のモノを握らせた。 「はっ…ああっ…」 シルクにまた両乳首を弄られながら… 恍惚の表情でカイに挿れられてるサエゾウの手でモノを扱かれる形になってしまった… 「ああっ…んっ……」 僕はビクビクと震えた。 「はあっ…あっ…かけて、カオル…俺に…」 僕は、僕のモノを握っているサエゾウの手に、 自分の手を添えた。 「…んんっ…あっ…あ…」 そして、ビクビクと身体を捩らせて… サエゾウの顔めがけて…出した。 「…はぁ…あ…」 「…ああ…あっ…はっ…」 サエゾウは、それはそれは気持ち良さそうに… 更に揺らされながら… カイに握られた手の中で、絶頂に達した。 「…んんっ…ん…」 サエゾウの中で、カイも吐精した。 3人が… ほぼほぼ同時にイってしまった… シルクが呟いた。 「…俺だけ、おいてけぼりなんですけど…」

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