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TOPOP2【ノアサイド】

 「おお、やっぱり似合うな!!」 「次は俺の着てみて!!」 俺が試着室のカーテンを開けると、カチンは笑顔で声をあげ、リンは持っていたシャツと黒のスーツを渡してきてカーテンを閉めてしまった。 いや、2人で仲良くしてくれてなによりだけどさ。 テンション高すぎないか笑 とりあえず今着ているスーツはトッポの選んだもの。 襟の大きい薄ピンクのブラウスに胸ポケットがついている黒のスーツだ。 ピンクて……相変わらず派手。 そして、これから着るのは襟のない白のシャツに胸ポケットとお腹のポケットの3つのポケットがついたスーツ。 まぁ、シンプルで機能的やな。  みんなの話だと、俺を戦闘班として使うつもりではないっていうのは全会一致やったな。 まぁ、やるとしても”phantom”には絶対ならない。 悪だけは容赦しない。 それだけでだいぶ違うから。 「僕の……やんな?」 「いや、俺のやろ?」 圧に負けて、結局2つとも買うことになり、スーツ達はアーセナルの腕の上に収まる。 2人は今度、私服のコーディネートについて話し合っている。 「これなんかどう?」 リンがカチンに見せたのは丸首の水色のシャツ。 「首の周り締まりそうやからダメ」 俺、赤ちゃんちゃうよ笑 「これはどうかな?」 カチンがリンに見せたのはビビッドカラーが5色くらい混じったパーカー。 「それはちょっと派手やで」 うん、余計に街歩けへんな。 でも、楽しそうに服を選んでいるのを見ていると微笑ましいなと思う。 俺の隣はそれを眉間にシワを寄せて見ているけど。 「アーセナル、そん 「アーセ」……?」 言葉を遮られたのを疑問に思っていると、アーセナル……ちっぐは虚ろな目をしたまま、前を見ていた。 「言うてみ?  アーセ」 淡々とした声色で告げる。 「アー、セ?」 意味がわからなくて、ただオウム返しをする俺。 でも、アーセナル……アーセは顔を赤くして、ん、と言った。 どこに敵がいるかわからないから、外ではコードネームで呼ばなきゃならないらしいんだ。 だから、あだ名にしちゃあかんのちゃうの? アーセが鼻を人差し指でポリポリかいた。 かわいいから、いっか。  「アーセはこんな風にいつもトッポとジョニーの付き添いで来てるん?」 「いや、2回目……1回目はえいとの時」 えいとって誰だろう? と首をかしげていると、アーセはポケットからカードケースを取り出した。 恐る恐る覗く。 開けると、7人がうつっていてジョニーが赤ちゃんを抱えていた。 「母親の依頼で預かることになってみんなで育てたんや……でも最後はやっぱり親の元に帰っていった。その時にジョニーが『最後に写真撮りたい』って言うてそうなった」 「かわいい……会いたかったな」 俺がぽつりと言うと、アーセは少し笑っていた。 さっきの写真を上にずらすと、もう1枚写真が現れる。 すると、幼い男の子8人が写っていた……この写真はこどもの家の時のもの。 「懐かしいやろ?  その写真」 俺が大きくうなずくと、アーセは頭を撫でてくれた。 「みんなもこうやって持っとると思う……みんな心配したんやから」 アーセは目元にシワを寄せて笑う。 俺は心を込めてありがとう、と言った。 そして、再会できた今、また写真を撮りたいと思ったんだ。 「ねぇ、アーセ。こうやってまたみんなで写真撮りたいんやけど」 「……わかった。ジャッキーに聞いてみるわ」 アーセがニコッと笑う。 「お前の願いなら、なんでもかなえたるからな」

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