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第40話
あんなにぐるぐると思い悩んでいたのに少し拍子抜けだ。あんたは俺に他の湯たんぽ達と同じことをさせるために、この部屋に引き込んだんじゃ無いのか?
張り詰めていた気が抜けると、ずっと横を向いていたからか、下にしている体の左側が痺れてきた。後ろの水無月を起こさないようにそろそろと仰向けになって、何とか天井が臨めるようになったとたん、ううん、と隣の水無月がひとつ呻いた。
(やばっ、起こしたかな?)
ところが水無月はむにゅむにゅと何かを呟くと、俺の右肩に頭を乗せてすり寄ったあと、また小さな寝息をたて始めた。
彼のふわふわとした髪が下顎を擽る。体温が上がってきたからか、掛けてある毛布の透き間からボディソープの香りが俺の鼻腔に入ってきた。それには少し、彼の体の匂いも混じっている。
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