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第52話

「ありがとう! これで僕らは今流行りのソフレだね」 「ソフレ、ってなんすか?」 「添い寝フレンド。略してソフレ。やっと君を落とせたよ。初めて会ったときに握手をした手が本当に温かくて、これはぜひとも専属湯たんぽにと思っていたんだ!」 (落とすって、そう言う意味だったのか……)  よろしくね、とふわふわの髪をグイグイ俺の胸に擦り付ける水無月の頭の上で、俺は痺れの切れた両腕を下ろしながら盛大にため息をついた。

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