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第61話

「うっ、……ふ、ぅぁ……」  窓に右手を突いて水無月は俯いて感じてはいるが、なかなか達するまではいかないようだ。  それはそうか。  俺はいまだにおっかなびっくりで彼の幹を弛く擦っているし、何しろ厚いバスローブを間に挟んでいる。これではイケないのは俺でもよく知っている。  水無月は空いている左手でバスローブの腰紐を外し始めた。足元に紐が落ちるとはらりと袷がはだけられる。そして今度は彼を抱き締めている俺の左手を取ると、はだけた自分の右胸へと俺の左手も持っていく。  左の手のひらに滑らかな皮膚があたった。そのまん中にはコリッと硬い触感。これは水無月の右胸の乳首か?  男でも乳首を弄られると感じる奴もいると聞いた事はあるが水無月もそうなのか?

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