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第3話 オカズになりそうな光景 <Side 阿妻

 3ヶ月前に、手に入れた。  体育教師の近堂(コンドー)に思いを寄せる数学教師の浦田。  近堂が、しくったのだと思っていた。  単なる偶然だと、思っていた。  真っ黒な短髪の頭にジャージ姿のいかにも体育教師という格好の近堂。  その身体は引き締まり、マッチョとまではいかないまでも、服の上からでもわかる逞しさがある。  キリッとした顔立ちは、理路整然と暮らしているような真面目な堅物感を人に与えるが、既婚者でありながらも浦田との不貞を楽しむろくでなしだ。  体育の授業をサボったオレは帰り際に、当直の近堂に呼び出されていたコトを思い出し、宿直室に赴いた。  呼び出したのは、近堂だ。  それなのに……。  宿直室の扉は、きっちりと閉じられておらず、まるで“どうぞ聞いてください”というように数ミリの隙間が空いていた。 「だ、め…。見られ、ちゃう」  扉の隙間から漏れ聞こえた浦田の声。 「思ってねぇクセに。見られた方が興奮すんだろ?」  くつくつと笑う近堂の声が重なる。  宿直室の扉には、中を覗ける窓がある。  そこには真っ黒なカーテンが引かれているが、それも端の数センチが空いている。  “どうぞ覗いてください”と言わんばかりだ。  オレは興味のままに、その隙間から中を覗く。  壁に縋りついている浦田の顔が見えた。  浦田が履いていたであろうスラックスと下着が、所在なさげに床に放られている。  背後に腰を突き出すような格好を取らされている浦田の下半身と、近堂の身体が繋がっている。  近堂の爽やかそうな見た目とは裏腹な、使い込まれているであろう赤黒いペニスが、ピンク色に染まる浦田の身体の中へと挿し込まれている。  オカズになりそうなその光景に、オレは撮影を始めた。

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