6 / 28

第6話 持ち得ない拒否権

 北校舎で待つ熊原と雪野の元へと向かっていた。  久し振りに見かけた浦田の姿に、興奮した。  あれから何度となく浦田を犯した。  熊原たちと一緒に、浦田というオモチャで何度も遊んだ。  最近、浦田はオレから逃げていた。  逃げ回っていたのは、雪野に睨まれたくないからだ。  なんの恥じらいもなく股を開く雪野より、抵抗を見せながらも快楽に沈んでいく浦田の方が、オレの欲情を駆り立てた。  つい、雪野を放り浦田ばかりをかまってしまう。  そのせいで、雪野に妬まれ、恨まれるのが嫌で、オレから逃げ回っていたのだ。  全力で、探していた訳じゃない。  ただ、見つけたらハメてやろうとは思っていた。 「見ぃつけた」  職員室へと急ぐ浦田を見つけ、後ろから抱きついた。  オレの声に、触れる体温に、浦田の身体が跳ねた。 「遊ぼ?」  後ろから顔を覗き込み、無邪気に紡ぐオレの言葉の裏には、いやらしい空気しか存在しない。  捕まってしまったと諦めが浮かぶ半面、その瞳は逃げる算段に思考を巡らす。  でも、浦田に拒否権なんて存在しない。  職員室へと向いていた浦田の足を、熊原と雪野が待つ、北校舎へと転換させた。  北校舎へと入り、2階へと上がる階段の前で、後ろから浦田に抱きついた。 「げんかぁ~いっ」  そう。もう、我慢の限界だった。  勃起しすぎたチンコが痛ぇ。  足を止めた浦田の尻に、ごりごりとペニスを擦りつける。  ムードなんて、必要ない。  興奮に(まみ)れた性欲に従い、発情期の獣さながらに、浦田の身体でペニスを擦る。 「ほら、早く脱いで。これ、欲しいでしょ?」  立ち尽くしている浦田の手をオレの股間へと導く。  硬く勃起するその感触を確認した浦田の喉が、期待にごくりと鳴った。  触れてしまった熱源から、浦田は手を離せなくなる。 「もぉ~。脱がしてくれるの待っちゃうとか、どんだけ甘えたなの?」  大人のクセに、と嘲笑ってやる。  後ろから回した手で、浦田のベルトを外し、前を寛げる。  優しさなんていう不必要なものは取っ払い、下着ごとスラックスを腿まで押し下げた。

ともだちにシェアしよう!