10 / 28

第10話 残っている“仕事”

 ずっとずっとこの気持ちのいい感覚の中に埋もれていたい浦田は、興奮に支配される脳を冷やすように頭を振るった。  下品な腰つきで快楽を貪る浦田は、昇り詰めた後、冷えて凍りついた理性が襲い来るのを嫌がった。 「出さねぇで、イケば? ずっと、気持ちぃだろ」  オレは、だらだらとカウパーを垂れ流す浦田のペニスを、ぐにゅりと握り、精液の出口を親指で塞いだ。  昇らせた興奮を、色褪せさせるつもりはない。  まだまだ浦田には、“仕事”がある。  浦田のペニスの根本を締めつけたままに、ずぶずぶと激しく内襞を擦り上げた。 「ぁん、…ぁ、ん……イッちゃ、ぅ……イッ、ちゃ…ひ、んっ……」  メスイキした浦田の中が、ぐねぐねと蠢く。  うねる内襞に激しく締めつけられ、ペニスが(ねぶ)られる。  狭くなる孔を押し広げるように腰を回し、結腸の壁に亀頭を擦りつけた。  ぐっと膨らんだオレのペニスが、ビクビクと痙攣を起こしながら、浦田の腹の中へと精液を撒き散らす。  噴き出した精液を、襞の隙間に塗り込めながら、尿道に残った最後の一滴までを注ぎ切る。 「ぁ、ん、………ぁ、……ぁ…」  腹底を焼かれる感覚に、浦田の身体が震える。  精液を吐き出し役目を終えたはずなのに、尚も天井を向くペニスを、ずるりと抜き去る。  無情に抜かれたペニスに、浦田はその場に(くずお)れた。  オレは、自身のペニスを適当に下着の中へと収め、浦田の身体に纏わるスラックスと下着を剥ぎ取った。  出口を求め、腹の中をぐるぐると回る欲情の熱。  欲望を吐き出せていない身体は、更なる刺激を求め、オレに(すが)る。  伸ばされる浦田の手が届かないところまで、身体を離した。 「上で待ってるから。早くおいでね?」  熱に浮かされたままの浦田を捨て置き、オレは一段飛ばしで階段を駆け上がる。  踊り場で振り向いたオレに、信じられないと言わんばかりの浦田の視線が突き刺さる。 「あ。折角入れてあげたんだから、ザーメン溢さないようにね。…早くしないと、誰かに見られちゃうかもね?」  にぃっとわざとらしい笑顔を作り、手を振った。

ともだちにシェアしよう!