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第5話 小さなオモチャ

 みんなの視線が集まると、お兄さんは僕をソファーに座らせてTシャツを脱ぐように云った。 「ぇ、.......ここで?」    僕の想像で は、お兄さんに触られる事は分かっていたが、こんな友達の前で、とは思っていなかった。それに、じっと見つめるみんなの瞳がなんだか恐ろしくて、本当は直ぐにでも帰りたいと思ったが、5000円につられて来てしまった僕は、今更後悔しても仕方ないのだと、諦めるしかない。  そっ とTシャツを捲り上げて頭から抜くと、露わになった僕の上半身を見て「しろーい!乳首かわいー。」という声が上がる。  まるで動物園のウサギか何かを見る様に、口元をあげて嬉しそうな顔をする人達。 僕はゆっくり顔を下げる。目が合うのは恥ずかしくて、出来るだけ顔を背けた。 「今度は立ってパンツ降ろして。」 「えッ、...........」 「いつもオレに見せてくれるじゃん。今日は友達も見たいんだってさ、ジュンのチンチン。」  かぁーっと赤面するのが自分でも分かる。 僕とお兄さんとの秘密だと思っていた事をみんなに知られてしまって、おまけにみんなにも見せるだなんて......。 「......やだ、.....」  ギュッとウエストのゴムを掴んで座ったままの僕が云うと、一番大きな人が隣にやって来て僕の身体をヒョイっと持ち上げた。 「川北だけに見せるって狡いだろ。オレらにも見せてよ、減るもんじゃないしさ。男同士じゃん。」  そう云うと僕のパンツをお尻の方からずりっと下げる。それから足が閉じない様に自分の足を腿の間に入れて開脚させられた。 「やだ、.....やめてください。」 「騒ぐなよ。散々見せといて、今更恥ずかしいとか、笑っちゃう。.......小遣い欲しいんだろ?」 「...............」  涙が出そうになるのをグッと堪えた。 「マジで生えてねぇな。......中一だよな。......でも綺麗な色してる。まだ使った事ないから当たり前かー。」 「お前だって童貞の癖に。......でも、お前のは自分で触ってるから色は濃いよなー、はははっ」 「うっせーわ。コイツだってその内黒くなるだろ。あー、でもおもしれ―。皮、剥いちゃう?」  そう云いながら、僕のチンチンに触ろうとする手。 嫌がってもどうにもならないと思った。この人たちは何を考えているのか....。 「うわッ、ふにゃふにゃで柔らかい~。」  笑いながら握られて、僕はギュッと目を瞑る事しか出来なかった。 「あっ、ちょっと硬くなってきてやんの!......生意気~」 「どれどれ、やっぱ男だもんな。......でも、川北がいった通りこういう綺麗なチンチンってエロイな。オレ、女好きだけど、コイツならヤれるかもしんない。」 「ばーか、ヤれるとか云うな!それは犯罪です。」 「今だって充分犯罪じゃねえ?」 「や、これは成長の確認でしょ。オレたち先輩が確認してやってるだけ。」  はははは、という笑い声が目を閉じた僕の耳に入るが、さっきから弄られたチンチンが痛くて仕方なかった。それに、心臓もドクドクいってるし、身体の力が入ったり抜けたりして変な感じ。早く終わってくれないかと、そればかりを願っていた。が、彼らは僕の身体をオモチャの様に弄り回し、その内ひとりが自分のズボンを下げだして、僕の目の前に膨らんだ下着の前を押し付けた。 「おーい、やべーぞ。そいつ男の子、女じゃないから。......そんなのやらせんなって!」  ムワッとした湿り気のある下着越しのものは、僕の鼻先に擦れるとドンドン硬くなる。 匂いを嗅がない様に呼吸を止めるが、やがて苦しくなって息を吸った。 と同時に、下着からはみ出して弾んだチンチンが僕の口に当たって、おもわず目を開けると目の当りにしたモノを凝視する。  大人のチンチンを見た事がない僕は、この大きさがどうなのかは分からない。 でも、明らかに自分のものより2倍は大きくて怖くなった。 そして、今から何をされるのか分からないという恐怖が、じわりじわりと僕を締め付けた。

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