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第32話 繋がり
僕は小金井さんのものを握り締め乍らニヤリと笑う。
この状況ではどうする事も出来ないだろう。でも、小金井さんは必死にパンツを上げようとした。
「いいじゃないですか、これぐらい。減るもんじゃないし。溜まってるんでしょ?身体によくないですよ」
そう云って僕も抵抗する。
「身体の関係なら他を探すよ。お前は怖いよ」
小金井さんに怖いと云われてしまった。酷くない?
「この前、僕が恋人にしてくださいって言ったから?あんなのウソですよ。10歳も上のおじさんを恋人になんかしません。身体だけ貸してくださいよ」
「お前なーーーー。」
そういうと呆れ顔になってしまった。
本心は違うけど、今はこういうしかない。でないとこの先一生小金井さんには触れないと思った。僕だって必死だ。
「小金井さんはじっとしてて。」
あまりにも僕がしつこいので、小金井さんは遂に観念したのか「勝手にしろ」と云って身体の力を抜いた。
僕は掌に神経を集中させると、小金井さんの胸や腹を擦る。
キレイな肌。筋肉は盛り上がる程じゃなくて、掌の感触が気持ちいいぐらいの隆起。そしてさっきまで硬さを保っていたモノは萎えてしまったが、もう一度僕の手の中で硬さを増していく。
------気持ちいいくせに、我慢しちゃってさ-------
そんな事を思い、小金井さんのモノに触れながら自分も胸を突き出すと乳首に触れた。
自分で触っているけど、目の前に小金井さんが居てそれを見てくれていると思ったら興奮する。
「気持ちぃ」
吐息交じりに呟きながら、小金井さんの顔面まで胸を近付けて見せつける。
僕の股間は布の下で突き上げる様にじんじんして、穿いていたハーフパンツを下着ごと脱ぐと又馬乗りになった。
小金井さんのモノと僕のが擦れて、揺さぶれば先端から甘い蜜が溢れてきそうだった。
でも、小金井さんはじっと目をとじたまま。僕が一人で後ろを解していても、腕を回してくれることはない。本当にじっとしているつもりなの?
------はぁ、-------はぁ、あアア
つい声が漏れてしまう。目の前に好きな人がいて、肌は密着していて、もう少しで一つになれると思ったら余計に昂ってくる。
僕は小金井さんのものを自分の孔にあてがうと、ゆっくり腰を落とした。
その度に少しずつ肉壁は押し開かれて。
暫く後ろは使っていなかったから多少の痛みはあったけど、今は喜びの方が大きかった。
------小金井さん、------好き------
心の中でそう叫びながら根元まで呑み込むと、その形を刻みたくてじっとしがみ付いた。
すると小金井さんが「もうおしまい?」と煽ってきて。
「これからです!」と強がりを云うが、本当はこのままでも良かった。
それに、やっぱり小金井さんが僕を抱きしめる事はない。腕を枕の下に入れて僕の様子を見るばかり。空虚ではあった。だけど、今はこれで充分。
徐々に腰を揺すると、自分で気持ちのいい場所をみつける。
------ぁあっ、もっと、もっと深く--------
僕の下で小金井さんも腰を動かし出すと、余計に二人の距離が近付けた気がして嬉しかった。
乗馬の騎手の様に激しく揺すられて、僕はあえなく昇天してしまう。
小金井さんの腹の上に吐精すると、もう力尽きてぐったりと覆い被った。
小金井さんはイってくれただろうか.......
そう思いながらも、立ち上がれずに暫くそのまま目を閉じる。
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