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第一章・7

「んぁ、あぁ」 「快楽に溺れるな。あくまで接待中だということを、忘れるんじゃない」 「は、はい」  引っ掻かれてぷくんと勃った乳首を、今度はつままれてクリクリと転がされる。 (ヤだ。ヤバいよ。これ、感じちゃうよぉ)  遥の前が緩く勃ち上がった頃を見計らって、了は彼をカーペットに膝立ちさせた。 「じゃあ、今度は私を悦くしてもらおうか」 「?」 「手と口を使って、奉仕しろ」 「そ、そんなことまで!?」 「言っただろう。お客様は、商品が着衣の状態で行えるサービスなら、何をさせることもできる、と」  商品、という言葉に、遥は観念した。 (ここに降りたら、僕は人間じゃない。商品なんだ) 「失礼します」  しかし、やり方が解らない。  戸惑っていると、了が遥の手を取り自らのペニスにいざなった。 「こうやって、緩く握って。下から上へ扱く。先は、口に含め」 「は、はい」  素直に従う遥に、了は奇妙な感覚を覚えていた。 (弟の治療のため、と言っていたが。あれは嘘ではなく、真実なのか?)  遥の愛撫はたどたどしく、正直なところ巧いとはいいがたい。  しかし、そのウブなところを喜ぶ客もいるだろう。 「もっと考えてフェラをしろ。それでは、お客様は寝てしまうぞ」 「むぐ!」  はい! と言いたかったのだろう。  遥の返事に軽く笑い、了は彼の愛撫に身を委ねた。  じわじわと、快感が這い上ってきていた。

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