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第四章・7
「遥、二週間で何人の客と寝た?」
「う、うぅ。覚えてません」
「ちゃんと、スキンは着けてもらっていたか?」
「あ、はぁッ! ごめんなさい、着けてない人も、いましたぁ!」
了は、舌打ちしたい心地だった。
ゴールド会員には挿入を許している。
商品を傷つけさえしなければ、何をやってもいいのだ。
たとえ、それが中出しでも、だ。
(うちの客は、外面のいい人間ばかりではあるが)
それでも、性病の疑いはぬぐえない。
遥が、気づかないうちに汚染されていないとも限らないのだ。
(一度吐いた後、生挿入しようかと考えていたが。やめておいた方がよさそうだな)
「遥、出すぞ」
「ひぁっ! や、あ、あぁ、あぁあ!」
スキン越しとは言え、遥の体内は大きく震えた。
最奥に叩きつけられる熱い濁流を、感じ取っていた。
「んあぁ、あ! 葛城さぁ、んッ!」
「了、でいい」
大きな体ですっぽりと遥を抱き覆い、了は腰を揺すった。
「あ、それ、ダメ。気持ち、い……。葛城さん、ダメぇ……」
「了、だ」
「了さん」
それでいい、と了は遥にキスをした。
「んぅ。了さんのキス、好き……」
それは嬉しいな、と了は感じた。
ようやく遥の素顔を、少しだけ見せてもらった気になっていた。
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